ピアノ

ひがしざわ 

2008年02月20日 08:00

映画『転校生さよならあなた』劇中で、素敵なピアノ演奏と歌声を披露してくれた蓮佛美沙子さん。
温泉でのピアノ弾き語りは、まさにこの映画のハイライト、一番の印象に残るシーンですよね。

蓮佛さん、実際ピアノは、小学校3年生のときから中学校3年生まで習われていたとのこと。
しかし、上京してからはピアノに全く触れておらず、演奏は実に1年ぶりとのことで、
その裏には大変な努力があったことと思います。
蓮佛さんのピアノ練習の模様は、事務所のブログ『☆ヒロイン誕生物語☆』や、
現在好評発売中の映画『転校生さよならあなた』DVDの特典映像、
また、この日記でもしげぞー様の記事のなかで、折りによりふれられていますね。

本日は、そのピアノに関するお話しを…。

『転校生さよならあなた』ロケ期間中、大林宣彦監督をはじめ、スタッフ・出演者の皆さんが
宿泊された長野リンデンプラザホテル。

実は、蓮佛さんは、ここの2階にあるバンケット(食堂)を半分に仕切って、そこにピアノを持ち込み、
毎日ヘッドフォンをつけて熱心にピアノと歌の練習をされていました。
初日に映画スタッフの皆さんがリンデンプラザホテルに到着する前から、もう一人で練習を始められていたそう。
その歌声は美しく、ホテルスタッフも覚えて思わず口ずさみたくなるほど、
ロケ期間中は何度も何度も練習をされていたそうです。

映画『転校生さよならあなた』のお話しをうかがうと、いつも楽しそうに語ってくれる初老の料理長(?)さん。
宿泊していた蓮佛美沙子さんに会われた感想を、
「いやぁ、すらっとして清楚で美人で、若い頃の吉永小百合さんにそっくりだったねぇ。
大人になったらすごく綺麗になるよ。やっぱり本物の女優さんは違うねぇ。」と、
まるでご自身のお孫さんのことのように嬉しそうに目を輝かせながら、りょうに語ってくれました。

「ロケに入る1ヶ月前から練習を始めましたが、
撮影の前日まで、どうしても最後まで弾くことができなかったんです。
でも「弾けません」とは言えませんから、撮影がスタートしてからは、ホテルに
キーボードを準備してもらって毎日練習。
意地でもやんなきゃと2週間くらい前からぴりぴりしてきました。
結局、本番前日になってようやく最後まで弾くことができて、
その波に乗って撮影本番もスムーズに乗り切ったんです。」
と取材に語る蓮佛さん。

大林宣彦監督も、本番撮影時までの短期間に、蓮佛さんが(実はピアノ初経験の森田直幸さんも!)
ここまでうまく弾けるようになるとは思っていなかったとのこと。
「若者の才能は本当に素晴らしいね」と温かい目で語る大林監督。
そして、その期待にたゆまない努力で応えた蓮佛さん。
事務所方針の関係で「さよならの唄」の蓮佛さんバージョン等のCD化の予定はないそうですが、
蓮佛さんのピアノ演奏や澄んだ歌声を、もっともっと聴いてみたい、と思うりょうでした。

また、ピアノと言えば、
「だいたいあんたがわたしに黙って、勝手にピアノなんか練習しちゃったからいけないのよ、馬鹿!」
とカズミ(森田直幸さん)がガ~ンと鍵盤を叩いて教室から飛び出して行くシーンもかなり印象的な一場面。
この音楽教室本番が撮影されたのは、善光寺北中学校の舞台となった県立長野西高校の実際の音楽室。
こちらは、美術ボランティアスタッフのさなえさんが学生時代、
在学中に授業を受けていた思い出の場所で、撮影に際しては、
壁に貼ってあった歴代合唱部の定期演奏会などのポスターを外してから行われたそうです。

自分の母校がスクリーンの中に永遠に描かれるなんて、とても素敵ですよね。

(本日の日記は、映画の舞台、善光寺北中学校こと
県立長野西高校出身のさなえさんとふたりで協力してお届けしました。)


りょう



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