長岡百花繚乱の紀~映画『この空の花』公開初日レポート⑥

ひがしざわ 

2012年05月01日 08:00

 さて、『アオーレ誕生祭』の事前の案内では、午後3時からアオーレ長岡内のアリーナにて『映画「この空の花~長岡花火物語」スペシャルイベント』があって、「映画の一部が再現されるかも?!」とだけ記されていたのですが、実は大林監督たちの当日のスケジュールが、T・ジョイ長岡での舞台挨拶の後も、新潟に移動して、ワーナー・マイカル・シネマズ県央にて11時10分の回上映後に、また、ユナイテッド・シネマ新潟でも15時50分からの回上映前にと初日舞台挨拶が続く形となっていました。ですので、アオーレ長岡には、どなたが登壇されて、どんなイベントになるのだろう…と不思議に思っていたのですが、舞台挨拶最後の大林監督&猪俣さんの告知で納得です。




(アオーレ誕生祭会場での映画『この空の花』PRブース)

 T・ジョイ長岡での舞台挨拶が終わり、午後3時からは、『アオーレ長岡』のアリーナ内に設けられた舞台において『映画「この空の花~長岡花火物語」スペシャルイベント』と題して、劇中でも素晴らしい一輪車の腕前を見せてくれていた、『豊田児童センター・一輪車クラブ』の皆さんによる一輪車の生演舞が行われました。その中には、もちろん猪俣南さんも。既に映画をご覧になられた方には、劇中、一輪車での演技は鮮烈でしたよね。

 ちなみに、名前は『豊田児童センター・一輪車クラブ』ですが、愛知県の豊田市ではなく、青森県弘前市を活動の拠点としているクラブで、小学校1年生から大学生・社会人まで、在籍しているとのことです。

 「私たちが長岡に来たのは、昨年の8月。とても素敵な映画に出演することができました。その思い出を6か月間、ずっと胸に掴みながら、この先行上映の日を迎えることができて、本当に嬉しく思います。長岡にお邪魔した時に、250人ものエキストラの皆さんが集まって、大雨の中を、さもお天気が良いような顔で何時間も座って待っていて、長岡の人たちの頑張る力に、とても感動しました。皆さんと一緒に同じ映画を創る仲間に入れていただいたことを、本当に心から喜んでおります。」と指導者の木村笑子先生の感謝の言葉から始まった舞台。この日の一輪車ショーでは、一輪車の乗り方や技の解説から、中学生以上の部、小学生の部、猪俣さんの個人演舞あり、総勢20名近くの出演者による10分間の大作ありと、約1時間、伸びやかな音楽に乗せて踊る、初めて生で見た一輪車の演舞は、まるでバレーやアイスダンスショーのような華麗さにうっとりとし、アリーナを埋めた満員のお客さんからは、感動で最後まで盛大な拍手が鳴りやみませんでした。


(猪俣さんの美しい個人演技。劇中や舞台挨拶のときとはまた違う輝きを放っていました。)

 それぞれの演舞の紹介をした木村先生によると、猪俣さんは、映画の撮影やキャンペーンなどで忙しく、最近はほとんど練習ができていなかったとのこと。それでも、長岡の皆さんに感謝の気持ちをこめて踊ったという演舞は、ノーミスで10点満点の舞台でした。
 演舞後には、「今日は見に来てくださり、ありがとうございます。私たちも、もう一度、長岡に来られて本当に良かったと思っています。まだまだ演技がありますので、お楽しみください。本当に今日はありがとうございました。」と挨拶をされた猪俣さん。
 3分程の演舞でしたが、息が上がっていて、一輪車の上は、かなりハードなことが分かります。映画の撮影では、人一倍、体力を消耗されたのではないかと思います。


(観客に挨拶する猪俣南さん)


(劇中でも登場した、のっぽの一輪車も。この一輪車に乗っているのは、劇中で乗られていた俳優のお兄さんだそうです。)

 そして、ラストは、今年3月の大会で披露したばかりという「新世讃歌」という名前のついた10分間の大作。「震災を初め様々なことがありましたが、『この空の花』に出演させていただいて、一回り大きくなった子ども達の姿を、どうぞご覧いただければ幸いです。」と演技の紹介する木村先生。

 デンマークでの世界大会で優勝経験もある猪俣さんを初めとする『豊田児童センター・一輪車クラブ』の演技を、生で、しかも無料で見ることができたのは、なんて貴重で幸せな時間なのでしょう。
 この日の演舞を観て、もっと一輪車に乗ってくれる人が増えてくれると嬉しいです、とのクラブの皆さんの想いもお伝えしておきますね。


(ラストの演技「新世讃歌」。豊田一輪車クラブ全員による見事な演舞。)

(りょう)

つづく

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