全国路地サミット2009 in 神戸 ⑦
再び、講堂に会して相互報告会に移ります。
それぞれのグループから一人ずつ、議論をまとめた模造紙をもとに成果を発表しました。
商業中心型からは、法善寺横丁の取り組みをどのように一般化していくか。
また、なぜ4mではいけなかったのか。
それは、花街には、向かい同士で声をかけられる距離、肩が触れ合う距離が必要だったから。
路地は、まちのポテンシャルを発揮させる装置である、という発表がありました。
商業・生活複合型からは、神楽坂の商店街は、空洞化も進んでいるが、
むしろ新しく入ってきたお店との関係が深くないことや、
ドラマの舞台になって、逆にテレビが嫌いになった住人もいる。
有名になれば、反面的な現象も出てくる。
この点については、フィルムコミッション事業を進めていく中でも難しいところですね。
防災面では、行政の進めている6m化にはまだまだ程遠く、色々な課題がある。
地域には都市計画道路の計画もあるが、計画を見直してほしい。
また、道路と路地の違いについて、4mの根拠は、消防自動車の入れる幅員といわれているが、
これはこれからの都市計画に本当に必要な数字なのか、
消防技術の発展した今、4mの基準を見直していっても良いのではないか、という発表がありました。
生活中心型・平坦地型は、先にグループセッションの模様を詳しく書きましたので省略しますね。
生活中心型・斜面地型からは、随時対策を施してはいるが、
その先の将来像が見えてこない、
路地を整備することによる、まちの未来の姿をもっと住民に積極的に示すべきではないか。
また、東垂水区では、年間20数回、50人規模の住民が参加してまち歩きを実施しており、
まちに対する愛着を感じた。
今後は、それにスパイスを加えていけば、まちの将来像が見えてくるのではないか。
住民が何を求めているのか、まち歩きを通して意識を見極めていくことが大切である。
また、路地のしつらえや町のメンテナンスも大切で、
日々行き来することによってまちは良くなっていくのではないか、という発表がありました。

(成果の発表をする参加者)
そして、最後にコメンテーターの武田則明氏から4人の発表に対して総評をいただきました。
「今回発表があったまちはそれぞれ歴史があり魅力的なまちである。
何事も、言い続けていれば実現する。
これからは、路地を定義づけていかないと駄目で、
路地の問題は安全面と言われるが、消防技術の革新や工法により
、路地の幅は歴史で変わっていくものでもある。」
とのお話しをいただきました。
(各グループの討議の成果です)
続いて、次回開催地新潟からの報告ということで、
新潟市政策企画部参事政策監の池田博俊氏から決意表明がありました。
「昨年、長野の路地サミットがあった際、神戸の次は、
ということで飲んだ勢いで手を上げてしまった結果、
引っ込みがつかないまま今日を迎えて、新たに決意を感じたところです。
新潟には本当に様々な顔を持った路地が丁寧に並んでいます。
新潟は信濃川の河口に造られた千年の歴史を持った港町で、
信濃川の堆積物によって段々と船着場が街から遠ざかって行きました。
そこで、1655年にまちを移転した際、幕府の直轄地ということで、
元長崎奉行が赴任し、
長崎出島の都市計画を基にまちが造成されました。
信濃川に沿って堀を作り、その間に通りを通しました。
通り毎に魚町や職人町などをつくり、更に通りと通りを繋ぐ小路を作りました。
結果、50mぐらいのところに小路がたくさん並んでいるので、路地萌えからしたら、
マニア垂涎の路地の風景がたくさん詰まっています。
来年はぜひ、日本三大花街(京都祇園・東京新橋・新潟古町)の新潟、
96銘柄のお酒がある新潟に来て(笑)、
路地めぐりのマップを持ってまちをまわっていただければと思います。待っています。」
<<174434.jpg>>
(池田博俊氏。写真では分かりづらいですが、Tシャツの背中には、
新潟産のお酒の全銘柄が記されています。)
10月23日からの全国路地サミット2010 in 新潟が本当に楽しみです。
最後に、全国路地のまち連絡協議会顧問の今井晴彦氏から閉会の挨拶がありました。
「神戸は震災後に区画整理が行われ、路地は死滅したと思っていたが、
どっこいまだ残っていて驚いた。これはありがたいこと。
日本は歴史的に路地でできた国であり、路地を考えるのは、日本のまちづくりの原点でもある。
来年も新潟でサミットが開催されることになりました。本日は、お集まりいただき、どうもありがとうございました。」
と、神戸路地サミットの初日が締めくくられました。

学校の外に出ると、すっかり夕暮れ。商店街で神戸名物のそばめしを買って帰京です。
(そばめし)
今回の路地サミットでは、建築学や都市計画などの専門的なアプローチからの議論が中心となりましたが、
法の抱えている問題点や路地と防災の関係など、
今後のまちづくりや路地護りを考える上で奥深い非常に有意義な路地サミットとなりました。
神戸路地サミットにかかわった全てのスタッフの皆様、ありがとうございました。
りょう
それぞれのグループから一人ずつ、議論をまとめた模造紙をもとに成果を発表しました。
商業中心型からは、法善寺横丁の取り組みをどのように一般化していくか。
また、なぜ4mではいけなかったのか。
それは、花街には、向かい同士で声をかけられる距離、肩が触れ合う距離が必要だったから。
路地は、まちのポテンシャルを発揮させる装置である、という発表がありました。
商業・生活複合型からは、神楽坂の商店街は、空洞化も進んでいるが、
むしろ新しく入ってきたお店との関係が深くないことや、
ドラマの舞台になって、逆にテレビが嫌いになった住人もいる。
有名になれば、反面的な現象も出てくる。
この点については、フィルムコミッション事業を進めていく中でも難しいところですね。
防災面では、行政の進めている6m化にはまだまだ程遠く、色々な課題がある。
地域には都市計画道路の計画もあるが、計画を見直してほしい。
また、道路と路地の違いについて、4mの根拠は、消防自動車の入れる幅員といわれているが、
これはこれからの都市計画に本当に必要な数字なのか、
消防技術の発展した今、4mの基準を見直していっても良いのではないか、という発表がありました。
生活中心型・平坦地型は、先にグループセッションの模様を詳しく書きましたので省略しますね。
生活中心型・斜面地型からは、随時対策を施してはいるが、
その先の将来像が見えてこない、
路地を整備することによる、まちの未来の姿をもっと住民に積極的に示すべきではないか。
また、東垂水区では、年間20数回、50人規模の住民が参加してまち歩きを実施しており、
まちに対する愛着を感じた。
今後は、それにスパイスを加えていけば、まちの将来像が見えてくるのではないか。
住民が何を求めているのか、まち歩きを通して意識を見極めていくことが大切である。
また、路地のしつらえや町のメンテナンスも大切で、
日々行き来することによってまちは良くなっていくのではないか、という発表がありました。

(成果の発表をする参加者)
そして、最後にコメンテーターの武田則明氏から4人の発表に対して総評をいただきました。
「今回発表があったまちはそれぞれ歴史があり魅力的なまちである。
何事も、言い続けていれば実現する。
これからは、路地を定義づけていかないと駄目で、
路地の問題は安全面と言われるが、消防技術の革新や工法により
、路地の幅は歴史で変わっていくものでもある。」
とのお話しをいただきました。

(各グループの討議の成果です)
続いて、次回開催地新潟からの報告ということで、
新潟市政策企画部参事政策監の池田博俊氏から決意表明がありました。
「昨年、長野の路地サミットがあった際、神戸の次は、
ということで飲んだ勢いで手を上げてしまった結果、
引っ込みがつかないまま今日を迎えて、新たに決意を感じたところです。
新潟には本当に様々な顔を持った路地が丁寧に並んでいます。
新潟は信濃川の河口に造られた千年の歴史を持った港町で、
信濃川の堆積物によって段々と船着場が街から遠ざかって行きました。
そこで、1655年にまちを移転した際、幕府の直轄地ということで、
元長崎奉行が赴任し、
長崎出島の都市計画を基にまちが造成されました。
信濃川に沿って堀を作り、その間に通りを通しました。
通り毎に魚町や職人町などをつくり、更に通りと通りを繋ぐ小路を作りました。
結果、50mぐらいのところに小路がたくさん並んでいるので、路地萌えからしたら、
マニア垂涎の路地の風景がたくさん詰まっています。
来年はぜひ、日本三大花街(京都祇園・東京新橋・新潟古町)の新潟、
96銘柄のお酒がある新潟に来て(笑)、
路地めぐりのマップを持ってまちをまわっていただければと思います。待っています。」

<<174434.jpg>>
(池田博俊氏。写真では分かりづらいですが、Tシャツの背中には、
新潟産のお酒の全銘柄が記されています。)
10月23日からの全国路地サミット2010 in 新潟が本当に楽しみです。
最後に、全国路地のまち連絡協議会顧問の今井晴彦氏から閉会の挨拶がありました。
「神戸は震災後に区画整理が行われ、路地は死滅したと思っていたが、
どっこいまだ残っていて驚いた。これはありがたいこと。
日本は歴史的に路地でできた国であり、路地を考えるのは、日本のまちづくりの原点でもある。
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今後のまちづくりや路地護りを考える上で奥深い非常に有意義な路地サミットとなりました。
神戸路地サミットにかかわった全てのスタッフの皆様、ありがとうございました。
りょう
高田世界館さんにて映画『転校生』上映
『野のなななのか』TAMA映画賞・最優秀作品賞受賞!
エキストラ虎の巻
おめでとう☆彡
映画『月とキャベツ』上映&トークイベント開催決定!
銀映館ふたたび~世界館で『シグナル-月曜日のルカ』上映!
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2010年10月24日 Posted byひがしざわ at 08:00 │Comments(0) │未来に紡ぐ
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