アウロラ Aurora 〜しらせにのって

映画<転校生 さよなら あなた>ではスタッフで活躍され、
大林宣彦監督の最新作<その日のまえに>では俳優さんとして出演された、
このブログの最高のアドバイザーでもある大久保正通さんの舞台のお知らせです。

以下、案内を転記させて頂きます。

幌張馬車(ポジャンマッチャ)プロデュース
アウロラ Aurora 〜しらせにのって

作:池田真一様 演出:入谷俊一様

場所: シアターイワト様 ←詳細はこちらをクリック下さい☆
期間:7月15日(水)〜7月20日(月・祝)

■タイムスケジュール

日程          マチネ     ソワレ
7月15日(水)                19:00〜
7月16日(木)                19:00〜
7月17日(金)                19:00〜
7月18日(土)     14:00〜     18:00〜
7月19日(日)     14:00〜     18:00〜
7月20日(月・祝)   14:00〜

■チケット

前売り:3,800円  当日:4,000円

前売り開始
チケットぴあ 様 ←こちらをクリック下さい☆ 
5月16日(土) Pコード 394-991

お問い合わせ
オフィス・REN様 ← 詳しくはこちらをクリック下さい☆

長野からも是非伺いたいと思ってます。楽しみです!



舞台美術は“転校生 さよなら あなた”美術監督の竹内公一さんです。
こちらも楽しみです。  


2009年06月30日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(4)映画関連

おのみちまちあるき。。。第47話「六地蔵様。」

おのみちまちあるき。。。第47話「六地蔵様。」

尾道には寺社が多いだけでなく、
街中や道端、井戸脇に水神様やお地蔵様が祀られているなど、
人々の信仰が篤く、また、よそゆきや冠婚葬祭などの特別な儀式やイベントではなく
日常の一部になっていることがうかがえます^^。

屋外の仏像として1番メジャーなのはやはりお地蔵様ではないでしょうか。
お地蔵様というと、6体並んだ「六地蔵」が各地で見られます。
これは仏教にある「六道輪廻」思想
(あらゆる命は6つの世界のなかで生まれ変わりを繰り返す)
に基づいて、六道それぞれを6体の地蔵が救うという考え方によるものです。

Wikipediaによると・・・
「地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人道、天道に対応して檀陀地蔵、
宝珠地蔵、宝印地蔵、持地地蔵、除蓋障地蔵、日光地蔵と称したり、
金剛願地蔵、金剛宝地蔵、金剛悲地蔵、金剛幢地蔵、放光王地蔵、
預天賀地蔵と称する」そうです。

六地蔵は墓地の入口や集落のはずれなどに祀られることが多いですね。
生きるものの住む人間界と、その外の異界の境界線で、
道に迷わないよう見守っておられるのでしょうか。
童話「笠地蔵」で、よいことをした村人に米俵などを与えてくださったのは、
村はずれの六地蔵様でしたね^^。

商店街から陸橋を渡った光明寺にも。
麓の「俗」な空間から石段を登るとそこはお寺の境内。
「聖」な空間との境界なのです。



光明寺から古寺めぐりコースを東に歩いた宝土寺にも。



艮神社近くの慈観寺境内や・・・。



千光寺の本堂脇にも。



浄土寺の境内。



そして浄土寺・海龍寺脇から背後の浄土寺山の上にある
浄土寺奥の院への登山道にも六地蔵様が。
昼なお暗い、うっそうとした林の中。
まさに「異界」もとい、お山という古来の「聖域」の雰囲気十分です。



しげぞー  


2009年06月29日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

映画『震えて眠れ(仮題)』エキストラ募集 

昨日に引き続いて諏訪圏フイルムコミッション様よりの
エキストラ募集情報です。

以下募集内容を転記させて頂きます。

映画『震えて眠れ(仮題)』のロケが諏訪地方で行われることが決まり、
エキストラを大募集しています。
参加にあたり、エキストラ登録をして頂いておりますので、
参加希望の方は下記内容を必ずお読みになり、登録用紙にご記入をお願い致します。

*エキストラ登録用紙は、諏訪市役所HPの
新着情報のエキストラ募集の記事の中からダウンロードできます。
お電話でご連絡いただいたあと、FAXにて申込用紙を送信いたします。
諏訪市役所観光課窓口でもご登録いただけます。

諏訪市役所HP エキストラ募集 ←詳細こちらをクリック下さい☆
 
【映画概要】
映画『震えて眠れ(仮題)』 *2010年2月公開予定
監督:井坂聡監督 『破線のマリス』『象の背中』  
出演:高島礼子さん、西村雅彦さん、加藤和樹さんなど

夫に移植された心臓には信じがたい人物の記憶が宿っていた・・・
夫に宿った記憶とは一体なんだったのか。スリリングな展開で結末に向かいじわじわと
心に迫ってくるような、本格推理サスペンス!

【撮影日・募集人数】
①2009年7月2日(木) 9時~20時(予定)    5名
②2009年7月3日(金) 9時~13時(予定)   15名
③2009年7月3日(金) 13時~19時(予定)  10名
※①、②、③とも20~40代までの男性・女性を募集いたします。

【撮影場所】
・茅野駅前
(場所の詳細はエキストラ登録をされ、
お願いする方のみに追ってご連絡致します。)
【撮影内容】
・大学病院内での会話シーンの撮影です。
【募集条件】
・長髪、茶髪の方は、お断りする場合がございます。
・スーツをご持参いただく場合がございます。
また、衣装サイズの関係で、中肉中背の方にお願いする場合がございます。

どうぞご参加下さい。


諏訪圏フイルムコミッション
  


2009年06月28日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)エキストラ

NHK「わたしが子どもだったころ」ボランティアエキストラ募集

信州上田フィルムコミッション様より
エキストラ募集のお知らせが出ています。
蓮佛美沙子ちゃんが出演した映画「バッテリー」の原作者あさのあつこさんの
子供時代の回想番組です。

以下上田フィルムコミッション様からの案内を転記させて頂きます。

NHK「わたしが子どもだったころ」ボランティアエキストラ募集要項

NHKの人気番組「わたしが子どもだったころ」の撮影現場に参加してみませんか?
「わたしが子どもだったころ ~あさのあつこ編~」
この番組は、著名人の子供時代を、
本人の語りと当時を再現したドラマによって描き出していく作品です。
様々なエピソードを発掘しながら、情感豊かに描いていきます。

あさのあつこさん・・1954年生まれ。
中学生の野球部員の青春を描いた「バッテリー」は、
子どもから大人まで幅広い世代の支持を得て、野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞を受賞。

NHK『わたしが子どもだったころ』公式ホームページ
       ↑
こちらをクリック下さい
   
信州上田フィルムコミッション様公式サイト ←エキストラの細かい募集内容等はこちらをクリック下さい。

撮影日時 7/4(土)~7/6(月)
申し込み締め切りは6/30日です。

  


2009年06月27日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)エキストラ

おのみちまちあるき。。。第46話「国宝のお寺、浄土寺。」後篇

おのみちまちあるき。。。第46話「国宝のお寺、浄土寺。」 後篇

江戸時代になると、浄土寺は一般民衆の信仰中心の寺院に大変身し、
豪商の外護を受けるようになりました。
お堂の改築や、京都の伏見城から本願寺、
更に向島の商人富島家(屋号・天満屋)を経て
移築されたお茶室「露滴庵」などがその証拠です。
境内を細かく見れば、お堂や塔、石仏、
石の細工1つ1つにもいわれがありそうです。



境内東側のお地蔵様。
鉄笠をかぶっておられるのですが、なぜか宙に浮かせてまるで天使の輪。
わざわざバンダナ風の支柱をたてています。
なぜでしょうか^^。
そして・・・。




多宝塔の石段、下から2段目に丸いくぼみがあります。
雨だれの穴ではありません。
「盃状穴」と呼ばれ古代祭祀の研究家の間ではよく知られるものだそうです。

盃状穴は神社境内の置き石や手洗鉢の縁、灯籠の台石、
狛犬、港の常夜灯などに彫られた小さなくぼみ。
直径も深さも1~3cmほどで小さな盃状の形なのでこう呼ばれます。
弥生時代の遺跡や古墳の石棺の蓋からも見つかり、古代信仰に関連があるのでは、と。
ここにお神酒を注いだり、油を入れて灯明を灯し、
子孫繁栄・五穀豊穣を祈るなどの風習があったといわれますが、
真相はナゾです。。。

浄土寺ばかりでなく、あの御袖天満宮の境内にも盃状穴が見られます。
似た石台が3つあるのですが、なぜか牛の石像前の1つだけにくぼみが。
いわくありげですね^^。






かつて数多くの末寺を持っていた浄土寺。
その1つ「吉祥坊」の石段が、防地口から浄土寺に向かう道の脇に残っています。
時代を経てお堂などありませんが、
奥まった住宅へ続く石段だけが今も歴史を語っています。



吉祥坊といえば・・・「姿三四郎」のモデルで講道館柔道4天王の一人だった
西郷四郎氏に触れなければなりません。
彼は病気療養で来ていたここで、大正11年生涯を終えました。
吉祥坊跡地近くに銅像が建てられています。



しげぞー  


2009年06月26日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

おのみちまちあるき。。。第46話「国宝のお寺、浄土寺。」前篇

おのみちまちあるき。。。第46話「国宝のお寺、浄土寺。」 前篇

尾道大橋からもほど近い、古寺めぐりコース東の要、浄土寺。
本堂や多宝塔など朱塗りのお堂が広い境内に立ち並び、歴史が感じられる大寺です。
国宝の寺、足利尊氏ゆかりの寺などと呼ばれています。




「ふたり」で実加のピアノ発表会に両親がタクシーで乗りつけた山門を入り、
正面に本堂、右手には中世の仏教建築。
左手には庫裏などの生活空間と庭園、
お茶室(露滴庵)がずらっと並んでいて壮観です。
近世以前の寺院景観を良く残す境内は、
本堂、多宝塔とともに国宝に指定されています。
ほかにも国の重要文化財や県指定重要文化財が沢山あります。




小津安二郎監督の「東京物語」や、
大林監督作品「ふたり」「あの夏の日」にも登場します。
「ふたり」のピアノ発表会シーンで、
実加がシューマンのノベレッテンを弾いていたのはここですね。
(「転校生さよならあなた」の四万温泉・移動教室、
露天風呂でのやりとりの元ネタなのはお気づきですね^^)
某携帯電話、白○家のお父さん(^・土・^)も<まだ見ぬただ友>を探しにきました^^)



飛鳥時代の616年、聖徳太子が開いたと伝えられます。
その後荒れ果てていましたが、鎌倉時代に再興され、堂塔が造営されました。
大火で一度焼失しましたが、すぐ再興され、
その後600年あまり風雪を凌いで現在まで立派な境内を保っています。

中世の尾道は瀬戸内海屈指の良港で経済 ・交通 ・軍事上の要所、
しかも浄土寺は地元の信仰の中心だったので、
公家方 ・武家方共に浄土寺の外護につとめたとか。
後醍醐天皇が因島の地頭職を、足利尊氏も戦勝祈願で
備後国得良郷や因島の地頭職を寄進、
一万巻の観音経を収めました。
足利氏と尾道のつながりについては浄土寺以外にも
2代将軍義詮が天寧寺を寄進したり、
6代将軍義教が西国寺に三重塔を寄進したりと、
何かあったかと言われています。
(浄土寺の寺紋は足利家の家紋である「二つ引両」です。)

続く

しげぞー  


2009年06月25日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

「いけちゃんとぼく」公開初日レポ 後篇



-改めて深澤くんへ。いけちゃん役・蒼井優さんとアフレコをして、印象はどうでしたか?
 いろいろな声に変わって、やっぱりすごい人だなぁと思いました。
 いい勉強になりました。(場内大爆笑)

-喧嘩のシーンが多かったですね。
 とても大変でした。殴られたり蹴られたり、痛くはないけれど「なんかやだ・・・」と思ったり。
 でも皆とっても仲が良かったので楽しかったです。

-大岡監督、眠れなかったとおっしゃいましたが、今のお気持は?
 ほっとしています。
 大変だった撮影から編集も含めて、かれこれ1年半くらいこの作品にかかわってきて、
 ようやくこの日がきて「ああ・・・よかった。。。」という感じです。

-西原さん、この作品を監督に任せてよかった、という感じですか。
 3時間かけて10秒くらいのシーンを撮ったり、よくこんなにたくさん撮るな、と。
 それに、高知(の夏)はもしかすると沖縄より暑いほどなんです。
 真夏の40度、そこで撮るとはコワいもの知らずだな、と(笑)。
 台風の日に小雨のシーンを撮るので家をテントで覆ったり、ホント大変だなぁと思いました。

-数々の連載や作品のなかでこの「いけちゃんとぼく」についての想いをお聞かせください。
 一番さらっと書けた作品でまさかこんなことになるなんて、自分でも驚いています。
 読んでいただいた皆さんが口コミで広めていただき本当に感謝です。
 息子がクラスでポジションもあまり強くなくて、
 いけちゃんという友達と相談しながら学校に行っていたんです。
 私には一言も辛いと言わなかったけれど、いけちゃんにはずいぶんお世話になったようで。
 いけちゃんってどんな子かとみたら、こんな<タラコ>みたいな姿。
 でも、お母さんをやれてホントよかったな、と思います。
 今まであまり上品ではない作品が多かったこともあり、
 初めてよそのお母様にお渡しできる作品ができたな、やっと学校に大きな顔ができます(笑)。

-ともさかさん、ご自身もお子さんがいるということで、お母さん役を演じるにあたっては?
 お母さん役は何度かありましたが、自分の子供と重ね合わせることはあまりありませんでした。
 でも今回はずっとヨシオくんの背中を見ながら演じていて、うちの子供(4歳)も、
 これからこんな風に傷ついて少年になってゆくんだな、とちょっとセンチメンタルな気持ちになりました。
 それに、嵐くんが本当によい子で、ぜひうちの子にも爪の垢を煎じて飲ませたいなと(笑)。

-食卓を囲んで、おかわり、おかわり、というシーンがかなりジーンときました。
 私とヨシオくんの食卓シーンは、ちょっとずつインサート的に入っているんですが、
 そのなかで少しずつ2人の関係が変化してゆく、それを監督がうまく演出してくださいました。

-お父さん役の萩原さん、幼さを残した大人の男性を演じていかがでしたか。ご自身と比べて。
 いや・・・似てますよ。今までやった中で一番似ているかもしれません。
-少年っぽさが残っている感じですね。
 いろいろ素敵なところはあるんですが、それを素敵だなと思っている、ダメなところが似ているかも(笑)。


(↑初日、劇場で入場者に先着順で配られた、いけちゃんストラップです^^)

-モト冬樹さん、空手の達人としてまさかのワイヤーアクション。
 そして髭を生やしていたんですね。
 なんだ髭は生えるじゃないかって(笑)。で、そのままおじいちゃん役をやってました。
 (ちびまるこちゃんのともぞうジイちゃん役を思い出します:しげぞー)
 ワイヤーアクションも、良い経験させていただきました。
 現場では、大丈夫かな、と思っていたんですが、
 映画になって見たらちゃんと空手の達人に見えて、俺ってすごいなぁ、と思いました(笑)。
 ただ、皆さんと全くお会いしてなくて、子供たちとだけだったのですごく楽しかったです・・・
 あ、皆さんと 一緒じゃないから、というんじゃなくて(汗)。
 一番大変だったのは方言でしたね。
 関西弁のアクセントとか。
 (監督:モトさんミュージシャンだから、すべて音程で覚えてましたね。)
 だんだん、英語で言っているような気になってきました。
 なにせ東京出身なもので。。。
 とにかく、この映画は皆さんに見ていただきたい、とお勧めします。
 これは大人の映画、大人のラブストーリーですね。

-さて、蓮佛さん、1人2役とも3役ともいえる大変身、演技で気をつけたことなどは?
 衣装とメイクに助けられた部分がとても大きくて、みさこが変わってしまったところなどは、
 メイクと衣装を 変えた自分を鏡で見て「よし!」と思って演じていたので、
 特に、変わらなくては、変わらなくては・・・と 思ってやっていたことはないです。
-野球のシーンなどはどうでしたか?高いヒールで走ったりしていましたが。
 どう考えても野球のできるような靴ではない厚底ですごい大変でしたが、とても楽しかったです。
 野球、ふだんあまりやらないので(笑)。
 (「バッテリー」なども含めて、野球になぜか縁がありますね:しげぞー)

あっというまに時間も過ぎ、フォトセッションを経て、
皆さん満足感と幸福感いっぱいの笑顔で拍手のなか、降壇してゆかれました。
会場中に、人の心のなかの温かいものがいっぱいになっていたような感じでした。

皆様もぜひご覧になって、生きること、死ぬこと、家族や人と人のつながり・・・
いろいろな人間の営みについて考え、味わってみてくださいね。
(そして蓮佛さんの大変身ぶりも。
「その日のまえに」での寺島咲さんに勝るとも劣らない大変身です♪
某シーンでは、ある意味、カズオを彷彿させる勇ましさも??)

最後に・・・いけちゃんは誰の心の中にも住んでいます。そして・・・
もしかすると、「カプカプといつも笑っている」かもしれませんよ^^。
別の物語世界では。(By しげぞー)



(以上、記憶の定かでない部分、構成も一部アレンジしておりますが、全体の雰囲気だけでも
お伝えできていれば、幸いです♪)  


2009年06月24日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(5)映画上映

「いけちゃんとぼく」公開初日レポ 前篇

6/20(土)、蓮佛美沙子さん出演、最新作「いけちゃんとぼく」公開初日の
角川シネマ新宿さまに出かけてきました。
今回はりょうさまが所用とのことで、不肖・しげぞーが代理として。。。
(愛情があふれ、流れる川のせせらぎのような、りょうさまのレポには及びませんが、
雰囲気だけでもお伝えできれば、と。)



-“いけちゃん”は不思議ないきもの。いつの頃からかヨシオのそばにいる。
 ヨシオにしか見えないし、色も形も変幻自在。

 お父さんが死んだときも、いじめられたときも、 いつも一緒にいてくれた。
 だが、ヨシオが成長するにつれ、その姿はだんだん見えなくなっていき、
 とうとう最後の日にいけちゃんはヨシオにあることを打ち明ける。
 それはあまりにも切ない告白だった・・・。

 不思議な生き物“いけちゃん”と“ぼく”の心の交流を描き、
 多くの読者の頬を涙で濡らした大人気漫画家、
 西原理恵子のロングセラー絵本「いけちゃんとぼく」(10万部突破!)を、
 気鋭の映画監督が、さらなる感動を添えて完全実写映画化!!
 (以上、角川映画「いけちゃんとぼく」公式サイトより転載)

「絶対泣ける」云々の宣伝文句は別としても、生きることと死ぬこと、家族のつながり、
そして、「その日のまえに」のラスト、とし子の元気な帰宅シーンを入れた
大林宣彦監督のお言葉をお借りすれば「リアリティとは別に、
観客誰もが<みてみたい>ものを描くのが映画」という意味で、
正に<映画>の1つのあるべき姿といえるでしょうか。
(もちろん、テレビなどでは実現不可能な大スケールのスペクタクル巨編や、
人気役者さんメインの作品、テレビドラマの<拡大版>も、映画ファンの裾野を広げ、
映画館に足を運ぶ機会を増やす意味では共存の意味があると思いますが)



初日初回は舞台挨拶ということで、座席指定の客席は満員です。
初回は予告編なしで10:00上映開始。
チャイムがなって客電が落ち、さあ・・・。
さあ・・・さあ・・・・・・・・・・

あれ?
例の「STOP 映画泥棒」が流れ、角川映画さまの青い画面が出ますが違和感が。
無音です。サイレントです。
活動大写真です。音声が出ません~。
ハプニングです^^;。

公開初日のハプニングで思い出されるのは昨年11月1日、「その日のまえに」初日。
監督、キャストほかの皆さまが登壇し舞台挨拶の真っ最中、
永作さんが出演舞台の時間の都合で先に退席された直後、
ブレーカーが落ちて場内(しかも廊下はOKで客席だけ。)が真っ暗に。。。

2008年11月6日 「その日のまえに」公開初日レポ (←詳細は当日記事ご参照^^)

再び客電がついて5分、10分・・・。
客席は不思議と静か。
騒然とすることもなく再開を待っています。
(時々、復旧に奔走されているスタッフの方の足音やら声も聞こえてきます)
観客の皆さまは、もともと公開初日かつ舞台挨拶つきの
特別な非日常の上映回に足を運んだわけですから、
このハプニングも楽しんでいるようでした
(スタッフの方々には申し訳ないと思いつつ、かくいう小生もその1人^^。)
通常上映と違い、マスコミも含めて多くの照明機器なども使用される初日は消費電力も多いでしょうし、
いつもはない数多くの配線がなされて思わぬハプニングにつながるのかもしれません。
この時ふと思ったのはもしかして・・・
いけちゃん、いるの?いけちゃんのいたずらかなぁと(笑)。

やがて復旧し、支配人さまのお詫びの放送があり上映が開始されました。
舞台挨拶があるからと上映を早めたわけですが、その分は費やしてしまいました。
(早めたからこそ、後ろに影響しなかったわけですね)

作品自体は決して派手ではありませんが、
遠い昔、自分の中にもあったいろいろな感情がよみがえり、
前宣伝にたがわず何度も涙腺が決壊しそうになります^^;。
原作者の西原理恵子さんの故郷である高知の漁村の夏の風景が、とても懐かしい気持にさせます。
これでロケ地めぐりに行かれる方もおられるのではないでしょうか。

本編が終わりいよいよ舞台挨拶です。
客電がついて場内が明るくなり、
まず支配人さまが前に立って上映遅延についてお詫びのご挨拶。
でも客席では皆にこにこ。
拍手も起こります。
作品の素晴らしさ、その余韻が残る場内、そんなことはすっかり忘れさせてしまっています。

報道陣がスタンバイするなか、司会のフリーアナウンサー魚住りえさんの紹介で、
大きな拍手のなか、関係者が順に入場されます。
原作者の西原理恵子さん、清ジイ役のモト冬樹さん、お母さん役のともさかりえさん、
主演のぼくことヨシオ役の深澤嵐くん(&いけちゃん人形)、お父さん役の萩原聖人さん、
そして蓮佛美沙子さん、
最後に大岡俊彦監督。

蓮佛さんは夏らしいモノトーンの大きな縦縞、
ノースリーブのワンピース風ドレスで、とても涼しげです。
最初はちょっと緊張の面持ちでしたが、壇上にあがると緊張も解けたのか、笑顔に。
今回の作品で、蓮佛さんは、2役・・・いや、3役?で、はっちゃけた大変身ぶりに大注目です♪



司会の魚住さんから、紹介を兼ねて、いろいろ質問が。
-ボクことヨシオ役の深澤嵐さん。ひとことお願いします。
 初日1回目に来ていただきありがとうございます。
 去年の夏、西原さんの出身地・高知で撮影しました。
 (子役の仲間たちと)みんな仲良くなれて楽しく撮影できました。ぜひ宣伝してください(笑)。

-続いてお母さんことミツコ役のともさかりえさん。
 初日にこんなたくさんの方に 足を運んでいただき、本当にうれしいです。
 ぜひ、今日の気持ちを持ち帰って
 ご家族やお友達にもお伝えいただき、2度3度と劇場においでいただければ嬉しいです。

-お父さんことシゲユキ役の萩原聖人さん。
 他にもたくさんの大作映画、公開初日とかぶっているなか、
 地味ですが一番面白い映画を選んで いただきありがとうございます。
 今日は大人が駆り出されてここ(壇上)にいますが、
 主役はあくまでも去年の夏、本当に頑張った、ヨシオをはじめとする子どもたちです。
 子供たちに惜しみない拍手をいただければ、自分たち大人はとてもうれしいです。

-清ジイ役のモト冬樹さん。
 牛乳配達の空手の達人という訳のわからない役でしたが、子供たちと一緒に楽しく撮影できました。
 高知がとても暑くて、頭皮によくないんじゃないか、と(笑)。
 素晴らしい作品ができました。たくさんの方に見ていただけたら、とてもうれしいです。

-みさこ、ミサエ役の2役を演じた蓮佛美沙子さん。
 皆さんこんにちは。蓮佛美沙子です。
 今回2役をやらせていただきましたが、お分かりのように、
 ある意味3役のような気持ちでやらせていただきました。
 本当に子供たちがキラキラ輝いていて、
 監督独特の温かさというようなものがたっぷり詰まった作品だと思うので、
 またいろいろな人とご一緒に 見に来てください。

-原作者、西原理恵子さん。
 今日は本当にありがとうございました。
 息子のランドセルの裏の小さな落書きがまさかこんなふうになるなんて。
 もっとちゃんと丁寧に書いておけばよかった(笑)。
 いろいろな現場で漫画を描きますが、初めての恋愛漫画です。

-大岡俊彦監督。
 皆さんご存知かもしれませんが、自分はこの作品でデビューです。
 昨夜「誰もいなかったらどうしよう・・・」
 と眠れませんでした。ト○ンスフォーマー初日や~、剱岳も面白そう~・・・ 
 と心配でしたが、皆さん、こちらに来ていただいて、ありがとうございました。

<続く>

しげぞー
  


2009年06月23日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)映画上映

おのみちまちあるき。。。第45話「ご利益も・・・遠隔?」

おのみちまちあるき。。。第45話「ご利益も・・・遠隔?」

40回以上にわたってつらつらと記してきた「おのみちまちあるき」も、
いよいよ大詰め?が近づいてまいりました^^。
古寺めぐりコースの東端の大寺、浄土寺の隣にあるのが海龍寺です。



もともとは浄土寺再興の時に設けられた僧坊の1つで、
13世紀に「曼茶羅寺」として建立され、本尊・千手観世音菩薩が祀られました。
「海龍寺」という名には江戸時代なったそうです。
背後の浄土寺山にある「くさり山」は修験者の行場として使われ、
今も子供たちの遊び場になっています。
(先日、全国の珍しい風景を紹介する某バラエティ番組でも紹介されました。)



境内には、19世紀に建てられた文楽之墓と初代竹本弥太夫の墓があります。
江戸時代末期、尾道の浜問屋の旦那衆が、大坂から文楽師匠を招いて余暇
を楽しんでいて、師匠の死後、追善供養のため建てたとされています。
人形浄瑠璃にちなんで、お経塚を撫でながら念じると、
持ち前の才能が開花すると言われて、芸事の上達、開運がご利益とされています^^。



浄土寺と比べると境内はこぢんまりとしていて、静かな空間です。
本堂のご本尊・千住観世音菩薩像は普段目にすることができません。
その代わり・・・
正面に、五色の糸をよった紐が垂れ下がっています。



紐の横に説明書きがあります。
「この五色の糸は ご本尊専修観世音菩薩像の手と 繋がっています。
この糸をにぎって念ずると、願いが叶うといわれています。」

なんと、お願いとご利益が観音様とやりとりできる、
糸電話か通信ケーブルのようなものなのです^^。
(普通のお参りが無線LANならば、これは有線ですね。
直接繋がっている分、お願いの伝わり方も確実な気がしませんか。。。)



しげぞー  


2009年06月22日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

2周年!

本日でこのブログも丸2年を超え、3年目に入ることができました。
皆様のご支援のおかげと感謝しております。ありがとうございます。
恒例、2008~2009年の振り返りを。。。
長くなりますがどうぞご容赦下さい。

2008年7月
5~6月にかけてエキストラに参加した大林監督の新作「その日のまえに」情報、
蓮佛美沙子ちゃんの「七瀬ふたたび」主演の情報、
2008年ながの映画祭の日程が伝えられました。
江守代表の監督作品「「夕焼けこやけで ~石の鐘のこだまは・・・~」の
上映会の模様も伝えられました。
ロケ地では“加賀井温泉 一陽館”様を取り上げ、若主人様からコメントも頂きました。
尾道のドビンちゃんの様子もしげぞー様から寄稿頂きました。
まち巡りは鐘鋳川の取水口から合流地点までと松代の寺社巡りをお伝えしました。

2008年8月
寅さんのロケ地ツアーでスタート。
特別篇としてしげぞーさまの「鹿男あをによし」のロケ地巡りも。
尾道の花火大会のレポはとても綺麗でした。
りょうさまからは『Cinema Plot Competition 2008フォーラム
〜彩の国10万人映画プロジェクト〜』のレポートを頂き、お二人の力で
このブログも読み応えたっぷり。
まち巡りはまちの縁側プロジェクトに参加して善光寺界隈を訪ねました。

2008年9月
各地の映画祭の告知等を織り交ぜながら、まち巡りを多く紹介致しました。
りょうさまのレポートにて善光寺界隈の地蔵盆めぐり、松代、上田の柳町など、
賢い暮しがまちを輝かせます。
“市民レポーターズ”発足。不思議なものを探すまち巡りも。
08年ながの映画祭の内容も決定致しました。

2008年10月
ながの映画祭の告知を中心に。
蓮佛美沙子ちゃんのNHK連続ドラマ「七瀬ふたたび」、放映開始。
直前の土曜スタジオパークレポもあり、盛り上がりました。
10/18開幕したTIFF(東京国際映画祭)、初日の日本映画・ある視点部門で、
待望の大林監督の新作「その日のまえに」が公開され、
しげぞーさまの力作レポが続きました。

2008年11月
08ながの映画祭、開催!
長野の地で三度、<転校生 さよなら あなた>が上映されました。
多くの方に来場頂き、誠にありがとうございました。
しげぞーさまの連載企画「おのみちまちあるき」がスタートしました。
ロードショー公開された「その日のまえに」の初日レポも。

2008年12月
りょうさまに10月に実施された『文化庁全国映画祭コンベンション』、
『全国路地サミット2008in長野』で開催されたまち巡りの長編力作レポを掲載頂きました。
蓼科映画祭報告や松代まちあるきなど。

2009年1月
引き続き大作のレポが続きます。
『全国路地サミット2008in長野』のサミットの様子、
<転校生 さよなら あなた>が上映された群馬の伊参(いさま)映画祭、
ながの映画祭と同時に実施され、「その日のまえに」が上映された芦別映画学校など。
大林監督のお話を沢山うかがうことができ、うれしい日々でした。
1/31から映画「その日のまえに」が長野ロキシー様で上映開始。
あわせてロケ地巡りも。

2009年2月
しげぞーさまの「その日のまえに」ロケ地巡りに続き、
りょうさまによる「七瀬ふたたび」のロケ地巡りスタート。
上田フイルムコミッション様からエキストラ募集の依頼が多く寄せられました。
長野市の「まちの縁側」プロジェクトの報告で石堂界隈を訪ね、
廃校となる後町小学校を考えます。

2009年3月
「その日のまえに」が大林監督のふるさと、尾道で上映。
しげぞーさまと大林監督の交流が生き生きと綴られます。
ドビンちゃんも多く登場しました。

2009年4月
深谷シネマ〈チネ・フェリーチェ)さまでの「その日のまえに」上映の様子、
『歴史の町長野を紡ぐ会』様による
「善光寺表参道語り部とゆく七福神めぐり」のレポも。
しげぞーさまとりょうさまの活躍により、
このブログも多くの方々と各地のまちの元気な映画館を繋いでいきます。

2009年5月
先月に引き続き、
川越スカラ座様「その日のまえに」上映の様子を合作の力作レポで伝えます。
長野市は御開帳で大賑わい。
大学生となった蓮佛美沙子ちゃんが映画にテレビにクラッシックコンサートの語りと大活躍。

2009年6月
6/5、「その日のまえに」DVD発売。
いよいよしげぞーさまの「おのみちまちあるき」が佳境に。
さてさて、今後はどのようになっていくのでしょうか。。。
ももくり3年。このブログも多くのものが実りつつあります。

  


2009年06月21日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(9)映画 大林宣彦監督 長野

おのみちまちあるき…第44話「生きている!信仰と教訓。」後篇

おのみちまちあるき。。。第44話「生きている!信仰と教訓。」 後篇

天満宮の並びにあるのが大山寺。境内の並びに、
具体的に日を限定した願掛けをするとご利益があるという
「日限地蔵」さまの地蔵堂があります。



地蔵尊左隣には「庚申堂」。
申といえば「猿」。
(奈良の「鹿男あをによし」ロケ地の記事で、奈良町の庚申さまや身代わり猿の話をしましたね)
お堂の屋根を見上げると、鬼瓦のところに不思議なカイブツ?が。
まるで西洋の「グレムリン」のようですね。




「庚申堂」前には<逆三猿>こと「五猿」像があります。
三猿ならば目を覆い、耳をふさぎ口を隠すはずですが、
こちらの像は・・・目を凝らし耳をそばだてて、大声で叫んでいます。
え?それに3体ではないって?よーくご覧下さい。
3体のうち左右の猿の足の間に小さな猿が。。。
合わせて5猿なのです。



「五猿(ご縁) みてご猿(ござる) 
いうてご猿 きいてご猿 まえむき猿 でご猿」
との説明書きが。
かつては平穏に生きてゆくためあえてかかわりを避けたり目立たず
すごすことがよい時代もあったことでしょう。
(身分制度の厳しい時代など、能力云々とは別の
人間関係や理不尽なことに我慢することも多かったのでは?)
しかし、これからの時代、世界にあふれる膨大な情報を広く集め、
前向きに活動してゆくことが大事、ということなのでしょう。
時代が変われば価値観も変わります。



それではもう1つ。
浄土寺の近く、久保小学校と尾道東高校の間にある小道を歩いてゆくと、
ちょっと斜面を登ったところに小さなお社があります。
山の脇にあるので「山脇神社」(山王神社)。
でも、ここがまた面白いのです。
ここでは、狛犬の代わりに、猿が両側に控えています。
しかも拝殿の屋根には鬼瓦の代わりに、これまた愛嬌ある猿たちが。
実に生き生きとした猿たちです。
昔このあたりで深夜に山火事が起きた際、
数百匹の山猿が社殿を囲んでなき叫び、
村人たちに危急を知らせたと伝えられています。
今でも尾道の夏祭りの口火を切って毎年5月第3土曜日に「山王祭」が行われ、
夜店も出て多くの参詣客で賑わいます。
この日から尾道では浴衣を着るそうです。
ここでは信仰は歴史ではなく、今生きている日常の一部なのですね。




しげぞー  
タグ :尾道五猿


2009年06月20日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

おのみちまちあるき…第44話「生きている!信仰と教訓。」前篇

おのみちまちあるき。。。第44話「生きている!信仰と教訓。」 前篇

尾道の話題でやはりここを語らないわけにはいきません^^。
御袖天満宮です。
「転校生」で2人が転げ落ちたのはまさにここ。



御袖とは、菅原道真が九州大宰府に左遷される時、
尾道での親切な処遇に自分の衣の袖を与えたという故事に由来するものです。
幅5m・55段の石段はいずれも継ぎ目なしの一本石で、
最後の石だけわざと継いでおり、学問の神様に対して
「わが技術いまだ未熟なり」と職人の謙虚な心意気を語るもの。
「完全なものは後は滅びるだけ。人間は神ではなく、
完全なものを作ろうとする驕りはいけない。」という戒めなのだ、
とガイドブックやテレビ番組でも紹介されています。
よく、一番上のこれがその継ぎ目だと思われがちですが、実はこれではありません。
この段はあくまでも社殿の建つ基壇の地面です。



「石段」というのは厳密にはもう1段下。つまり、
これが本当の「継ぎ目」なのです。
(ちょっと見づらいですが、紫の線ではない、もう1本の方。。。)




最近では、尾道をモデルにした「かみちゅ!」というアニメに、
天満宮からの風景と境内、そして艮神社の拝殿を
モデルにした来福神社というのが描かれ
「巡礼」と称したファンが訪れて絵馬を奉納してゆく、
ということもあるようです。
(そして主人公の家が「ふたり」のあの事故現場です^^;)

このように有名な御袖天満宮ですが、過去の修理から時代が経過し、
雨漏りなどによる痛みが徐々に出ていました。
数年前の台風で屋根などに大きな被害を受け、
痛んだ屋根をブルーシートで覆ってしのいでいましたが、
氏子の皆さんや市民、観光客の方々からの寄付で資金を集め、
拝殿の屋根を葺き替えることができました。
修理が終わり、新装なった天満宮は見違えるようです^^。




続く 

しげぞー  


2009年06月19日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

いけちゃんとぼく inバラ博 後篇

さて、この『いけちゃんとぼく』誕生のきっかけは、
西原さんの「ひとコマがすごく大きな漫画を描いてもいいですか?」だったそう。

ちなみに、主人公“いけちゃん”のモデルは、
西原さんの息子さんがランドセルの背中に描いた落書き。
名付け親も、息子さんなのだそうです。
(博覧会では、その落書きの写真が展示されていました。)
ランドセルの落書きを見つけた西原さんが、「これは何?」と息子さんに聞くと、
すかさず「いけちゃん!」と答えた話しなど、命名のエピソードが紹介されていました。

また、会場には、西原さんが映画用に用意したキャラクター設定も展示されていて、
尻尾(?)の変化集や“いけちゃん”の目は、
硬い材質で表面は光っていて、いつも濡れている感じ。
口はくぼんでいて、体は、モチ状で女性のFカップぐらいの柔らかさ
(…って言われても、りょうには想像できませんが・笑)という指示も。

また、大岡監督は、撮影中色々と細部までこだわるので、
現場では西原さんから“ネチ夫”と呼ばれていたそうです。


(博覧会会場入口)

さて、『いけちゃんとぼく』は、西原さんの故郷・高知県浦戸の海で撮影されています。
西原さんは、浦戸の町を「何もない寂しい町だけど、
山があり海があり自然がある。」と表現されています。
蓮佛さんもシネコンウォーカー6月号のコラム『蓮佛美沙子の日々、精進です!』誌上で、
「ロケ地になった西原さんの故郷でもある高知県浦戸の風景もきれいで、
作品全体の色味も大好きです。」と感想を述べられています。

そして、「いけちゃん=女性、ぼく=男性」の側から重ねて、
ぜひこの作品を観てくださいとのこと。

角川の方の絵本の中でのお気に入りの一枚は、
夜の海辺でいけちゃんとぼくがたたずむ姿を背中から描いたシーン。
映画では、どのように表現されているのかな。

映画本編には、作者の西原理恵子さんご自身も登場されています。
どのシーンかは、みなさんの目でぜひ確認して観てくださいね。


(会場には今年公開作品のチラシも…。
右下は、バラハク限定販売の「いけちゃん特大(笑)クリーナーストラップ」)

そして、本作品で蓮佛さんは冒頭にも書いたように、
原作には出てこないオリジナルのキャラクター、
主人公・ヨシオの近所に住むお姉さんの《みさこ》(本名と同じなんですね。たまたま…なのかな?)と、
大学生になった“ぼく”が出会う女子大生のミサエという2役を演じられています。

蓮佛さんも、先の『蓮佛美沙子の日々、精進です!』誌上で、
「これまで演じてきた役と比べても、かなりぶっとんだ役に挑戦していますので、
劇場でぜひ確かめてみてください!
いままで見たことのない蓮佛に会えますよ☆」
と話されています。
どんな蓮佛さんと出逢えるのか、公開がとっても楽しみですよね。

『確実に感動できる、絶対に泣けるすばらしい作品』と
蓮佛さんもこの夏イチオシの『いけちゃんとぼく』。
ぜひ皆さん劇場へ足を運んで、大スクリーンでご鑑賞ください。

【追伸】
今回、りょうは所用のため初日舞台挨拶には駆けつけられません。
いつもの蓮佛さんレポートを楽しみにされていた方、ゴメンナサイ。。

りょう  


2009年06月18日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)未来に紡ぐ

いけちゃんとぼく inバラ博 前篇

いよいよ今週末(6月20日)から全国公開される
大岡俊彦監督作品『いけちゃんとぼく』。
転校生日記でも何度かお知らせしましたが、
蓮佛美沙子さんも昨年夏の『ダイブ!!』以来、
久しぶりにその姿をスクリーン上で魅せてくれます。
蓮佛さんの一人二役も楽しみですね。

また、映画公開に先立ち、5月25日まで渋谷パルコファクトリーにて、
『いけちゃんとぼく』原作者でもある
『西原理恵子博覧会(バラハク)』が開催されていました。
本日の転校生日記では、映画公開直前特集として、
バラハクの模様を皆さまにご紹介。



西原理恵子さんは、今年漫画家生活25周年の記念の年。
今年は、04年文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞・
05年手塚治虫文化賞短編賞を受賞した
『毎日かあさん』のTVアニメ化(テレビ東京系列)を初め、
『いけちゃんとぼく』(6月20日公開)、『女の子ものがたり』(初秋公開)の
2本の劇場公開をひかえるなど、まさにサイバライヤーの一年です。

『バラハク』では、
『何故生き残れたか。どうやってこの絵でやり通したのか。
25年自転車操業の全て、バラ博』と称して、
数多くの貴重な原画の展示コーナーを初め、
西原さんの作品の背景にある世界各地への突撃取材のエピソードを、
高須クリニック院長の高須克弥さんら多くの友人たちのインタビューや
写真資料を交えながらの紹介や、
西原さんの原点である故郷・高知県浦戸の紹介、
手塚治虫文化賞などでの記念トロフィーの展示
(メディア芸術祭の記念写真には、20世紀少年の浦沢直樹氏と収まっている一枚も)や
締め切りに間に合わない詫び状FAXの紹介(笑)、
仕事場のデスク再現などなど、サイバラワールド全開の博覧会でした。


(『バラハク』チラシ)

まず感じるのは、西原さんの作品は、色使いがとても鮮やか
(西原さんも「これでもか、と気がおかしくなるぐらいの色使い」と表現されています)。
そして、家族や人間をテーマにした作品が数多いこと。
時に辛口でブラックな鋭さの中にも、心がジーンと温かくなる、そんな作品ばかりです。


(会場外には、西原さんのイラストの数々が)

博覧会では、もちろん映画『いけちゃんとぼく』に関する展示も。
『いけちゃんとぼく』は、角川書店の『野生時代』に連載。
西原さんにとって、初めての絵本作品でもあります。
また、フジテレビ系『ザ・ベストハウス123』でも、
絶対泣ける本第1位として取り上げられ話題となりました。

続く

りょう  


2009年06月17日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)未来に紡ぐ

おのみちまちあるき…第43話「ねじれた?時間と空間。」後篇

おのみちまちあるき。。。第43話「ねじれた?時間と空間。」 後篇

福善寺境内から続く細い路地をゆくと・・・元「タイル小路」。
お住まいの方がタイルを埋め込んだ路地は「時をかける少女」のロケ地となり
観光客が押し寄せました。
「元」とあえてつけたのは・・・ ロケ地めぐりの有名ポイントとして紹介され、
訪れたファンが記念に一言書いたタイルなども置かれていましたが・・・
今は全て撤去され案内看板もなくなりました。
「旅の恥はなんとやら」で、観光客の中にはマナーが必ずしもよくない方がいたりして、
住民の方々の暮らしに支障をきたすようになってしまったのでした。

尾道の良さは「普通の生活」が息づいている路地にこそあります。
京都や奈良のように神社仏閣など歴史的建造物もありますが、
「路地」は夢の世界でもテーマパークでもありません。
お住まいの方々は「キャスト」ではなく、
観光客もその空間にほんの僅かお邪魔させていただく、
という謙虚さがなければシツレイになります。

このあたりが「観光」と「生活」のバランスの難しさです。
どんなに懐かしくノスタルジィあふれる街並みがあっても、
そこに生活感が伴わなければ魅力半減だと思いませんか^^。




どこか懐かしく、人の温かさがある、でもやっぱりどこか異空間、という尾道。
ある程度歩き回っていると時間と空間の感覚がズレてくる気がします。
(東京などのようにきっちり直線と四角などで形作られた街で、
時間ぴったり電車が次々やってくるような生活に浸っていると、
便利ではありますが、時にこういったおおらかさに触れてほっとするのです。)

福善寺の墓地の上、大山寺や御袖天満宮下を抜ける「蓮華坂」近辺には、
こんな風景が。
石段、石垣、家の屋根に電柱・・・
どれひとつ真っ直ぐなものがありません。
きちんと真っ直ぐなのはどれかわかりますか^^;。

(正解は・・・奥の電柱です。)

おおらかな風景の中、ぽかぽか陽気に猫ちゃんも心地よい午睡の中。。。
起こさないようにそぉっとそぉっと^^。




しげぞー  


2009年06月16日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

おのみちまちあるき…第43話「ねじれた?時間と空間。」前篇

おのみちまちあるき。。。第43話「ねじれた?時間と空間。」  前篇

長い歴史のある尾道、どこを歩いても、古代から中世、近世、
そして近代現代とそれぞれの時代の
歴史の痕跡が見つかりますから歩いていて飽きません。

長江口から線路脇を少し東に歩くと、
線路と国道を挟む左右に崖があります。



「切通し」というには少し広すぎる、両側の崖、昔は左手から右手の海側に
向かって丘の尾根が続いていて、
上に丹花城という城があったと言われています。
右手に残った尾根筋から山陽道に抜ける路地は「丹花小路」といいます。



長江口の「長江」はもともと、入り込んだ入り江の海岸線だった名残で、
事実、長江口の交差点にあるバス駐車場脇には
水の神様、弁天様が祀られています。



かつての丹花山にもお寺があります。
福善寺です。
「転校生」では朝、カズオとカズミが待ち合わせた境内はここ。

「んもぅ、もうちょっと女らしくできないの?プンプン」
スカートの裾をわざとらしくつまんでしゃなりしゃなりとおどけるカズオを見て、
竹箒で掃き掃除をしていた男性が驚いていましたね^^;。
境内の墓地もとても広く立派です。
にっくき蝿と一緒に退治されてしまった?
おばあちゃんの法事が行われたのも、ここ福善寺の墓地でした。



続く

しげぞー  


2009年06月15日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

長野グランドシネマズ様3周年イベント

先日お伝えした長野グランドシネマズ様3周年ですが、
合わせていろいろなイベントが盛りだくさん。

<3周年記念特集上映-時代を超えて、戦うヒューマニズム->

<オールナイト・スペシャル 2晩限り 真夜中に大爆笑>

グラシネ縁日 

などなど。。。

長野グランドシネマズ様 イベント情報 ←詳しくはこちらをクリックください☆

映画のオールナイトなんて久し振り!
思いっきり楽しんじゃいましょう!

  


2009年06月14日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)映画上映

蓮佛美沙子ちゃんのおすすめの本

現在発売中の<ダ・ヴィンチ 7月号>にて蓮佛美沙子ちゃんが
<あの人と本の話>欄にておすすめの本の記事を寄せられてます。



メディアファクトリー様 ダ・ヴィンチ ←詳しくはこちらをクリック下さい☆

おすすめの本は記事をお読みいただくお楽しみとして秘密ですが、
NHKさんテレビドラマの<七瀬ふたたび>の撮影時のエピソードや本の感想、
子供の頃からの読書好きで大学で児童文学の勉強を始めたことが書かれてます。
いつか本を書いてみたいそう。
私達も美沙子ちゃんの本を読むときが楽しみです。

一週間後、蓮佛美沙子ちゃんの出演作<いけちゃんとぼく>が上映開始です。
りょうさまの関連記事も来週掲載予定です。
美沙子ちゃんファンの皆様、引き続きご注目下さい。  


2009年06月13日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)映画 大林宣彦監督 長野

おのみちまちあるき。。。第42話「あの時代の痕跡が。」

おのみちまちあるき。。。第42話「あの時代の痕跡が。」

正面真ん中にある巨石に何か違和感が。
そう、「元・石碑?」です。 



ちょっと分かりにくいので近づいてみましょう。
左には小さめ、右には大きめに石の表面が加工されています。
文字の書かれているのが分かりますか?
回転すれば一目瞭然。薄くはなっていますが
「軍」そして戦前風に右から読むと「馬」「犬」「鳩」という文字です。



これは戦前から戦中に作られた「軍馬・犬・鳩慰霊碑」。
人間が引き起こした争いで、国家、いや軍のために
命を捧げた動物たちの慰霊碑と思われます。

軍馬 (騎兵の乗馬、大砲などの牽引、荷物運びなど)
軍犬 (軍用犬/捜索や警備、伝令など)
軍鳩 (伝書鳩)
と、数多くの動物が「人間のため」命を落としました。
部隊の顕彰(と戦没者の慰霊)を目的に記念碑を設けるように、
苦楽を共にした動物たちの慰霊碑をつくることがあったようです。東京、
靖国神社境内の「戦歿馬慰霊像・鳩魂塔・軍犬慰霊像」が有名ですが、
全国の護国神社にも同様のものがあるようです。

おそらく、下の部分にも由来や建立者名など記述されていたのでしょうが、
戦後、民主化の流れのなかで、「黒塗りの教科書」のように、
戦前の日本を肯定する(と思われる)ものを排除する動きから
石碑は倒され碑文も削られたと想像します。

見晴亭の前にあるオベリスクのような巨大な石塔「英霊塔」にも
歴史があるようです。
建設されたのは大正5年。日露戦争で亡くなった方をお祀りした
「忠魂碑」だったのですが(建立者名が「大和敬一郎」と彫られています。
実在の方か架空の名前かは分かりませんが、後者のような気がします。)、
これまた戦後の状況変化で記述が一旦削りとられたようです。
その後、昭和40年、改めて文章が彫られました。
元首相・吉田茂氏の名が。





天寧寺三重塔上から「梟の館」下を通り艮神社に続く道ぞいには
岩肌に小さな穴が穿たれています。
防空壕址だそうです。
空襲は受けなかった尾道ですが、軍都広島や軍港・呉に近い尾道、
備えは怠らなかったのでしょう。
かつての記憶をなくさぬよう現状を維持してゆくという決意の説明書きとともに、
石の梟像とお賽銭籠が設けられています。
(広島に原爆が投下された際には、線路を歩いて逃げてこられた方が、
数多くこの尾道あたりで力尽きたとのお話も耳にしました。
東尾道駅近くの工業団地には、原爆犠牲者の方の慰霊碑が残っています。)



しげぞー  
タグ :尾道石碑


2009年06月12日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

長野グランドシネマズ様の小道具展

長野市に初登場したシネコン、長野グランドシネマズ様は6/24に
3周年を迎えられるそうです。
誠におめでとうございます。

現在グランドシネマズ様の劇場内ロビーでは、この3年間に上映したすべての
映画のチラシを展示中です。
もちろん我が<転校生 さよならあなた>のチラシも。



そして、このチラシは長野市限定の特別バージョンです。
<長野市ロケ作品!>と文字が入っており長野市民の熱い期待を感じさせるチラシです。



こちらは2007年6月にグランドシネマズさんのショーケースにて上映に合わせて展示頂いた、
<転校生 さよならあなた小道具展>。

展示されているもの各々については竹内美術監督&美術スタッフさんが作ったもの、
美術ボランティアが手伝ったもの、
当江守代表の私物(自転車ブラック ハヤテ号他)などなどで一つ一つが思い出深いものです。

時をかける少女になる(2007年7/14の記事) ←各エピソードはこちらの記事をご参照下さい☆

(この日はしかもしげぞーさまがコメント欄にて初登場という記念すべき記事ですね。
りょうさまは一足早く7/10のコメント欄でしたね。)

ブラックハヤテ再び(2007年7/16の記事) ←各エピソードはこちらの記事をご参照下さい☆

千羽鶴(2007年8/24の記事) ←各エピソードはこちらの記事をご参照下さい☆

時は確実に流れているのですが、<転校生 さよならあなた>の残してくれたものは
ながのの“まち”に生き続けています。
まもなく上映から2年です。  


2009年06月11日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)映画 大林宣彦監督 長野