長岡百花繚乱の紀~『深谷シネマ・トークイベント』 レポート①

 『転校生さよならあなた日記』読者の皆さま、あらためまして、あけましておめでとうございます。
 本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

 2013年最初の連載は、昨年7月15日、深谷シネマでの『この空の花~長岡花火物語』公開に合わせて、同敷地内の旧七ツ梅酒造東蔵で開催された大林宣彦監督のトークショーの模様をお届けしたいと思います。
 新春対談ではないですが、大林宣彦監督と小島進深谷市長との対談では、これからの“街なか映画館”のあり方や行政との関わりについて、非常に示唆に富んだものとなりました。
 特に、全国のフィルムコミッション事業に携われている行政の方には、必見の内容です。

 トークショー当日は、作品の舞台長岡から長岡映画製作委員会代表の渡辺千雅さまを初め、長岡市役所や山古志の方も応援に駆け付け、広場では長岡の物産販売が、またトーク会場となった東蔵では、ヒロシマ・ナガサキ原爆展も開催され、あわせてロケ模様や長岡花火の紹介展示も行われました。

長岡百花繚乱の紀~『深谷シネマ・トークイベント』 レポート①
(深谷シネマ内での『この空の花~長岡花火物語』を紹介するコーナー)

 13時30分からの深谷シネマでの『この空の花~長岡花火物語』の上映は、入場制限がかかるほどの大盛況。映画上映後に、広い旧七ツ梅酒造東蔵へと場所を移して16時30分から始まったトークショーは、終了したときに時計を見ると18時をまわっていました。まさにノンストップの1時間30分。トークの前半部分は、これまでこの日記でご紹介してきた内容と重なっているので、後半、深谷市長との対談部分からご紹介します。

 「2限目は特別ゲストとして地元の小島市長にご登壇いただきます。」と竹石深谷シネマ支配人に促されて舞台上に登壇する小島深谷市長。

長岡百花繚乱の紀~『深谷シネマ・トークイベント』 レポート①
(地元・深谷産のとうもろこしをプレゼントする小島深谷市長)

 対談形式ですので大林監督の発言は『大林』、小島深谷市長の発言は、『市長』と冒頭記させていたただきますね。

大林:「この映画館が開館した日、小島市長と初めてお会いしたときに、「ここは、私が子供の頃、棒っきれを振り回して、遊んでいた所なのですよ」とニコニコした顔でお話しされていたことを、今でも嬉しくて覚えているのですが、この映画館は、そういう子供の遊び場がそのまま映画館になって、ベテランの子ども達がたくさん集まっているというのは素敵なことですね。」

市長:「ここは、私が子どもの頃、基地として遊んでいた所だったのですけれども、今は逆に、竹石さん(深谷シネマ支配人)をはじめ、イイ大人が皆遊んでいます。」

大林:「それが、まさに映画館なのです。竹石さん、本当に素晴らしいですね。こんなにも皆さんが集まってくれて。でも、僕がこのまちが素敵だと思うのは、いまの長岡映画の話もそうですが、人なのです。人が美しいまちが一番素晴らしい。映画館も実は、「イベントのように映画館さえ作れば良い」と思っている人が多いのです。それでは、残念ながら、映画好きだけが集まって、ただ自分たちの好きな映画だけを映していれば良いという範囲の話になってしまうのですね。竹石さんは、映画館を作られる前に皆さんとお逢いになったでしょう。私は感動しました。映画館を創る前に、この深谷のまちのおじいちゃん、おばあちゃんたちを訪ねて、昔の映画の話をして、「映画って、こんなに良かったよね」と話をして、その皆さんが楽しめるような映画館を創ろうということで、つまり、人から始まった映画館というのが、全国の人たちがこの深谷シネマをひとつの模範にしたいということにつながっている。それがやはり深谷という都市が持っている志なのでしょうね。」

長岡百花繚乱の紀~『深谷シネマ・トークイベント』 レポート①

市長:「何回か、監督と逢わせていただいていますが、こうやって逢ってお話しができるというのも出逢いですし、ここで色々なことができるというのも、全て人の出逢いから始まっていて、どちらかというと行政というのは、予算をかけてまちを活性化していくということで、どうしてもハードの方から手に入れようと思ってしまうのだけれども、いや待てよ、おそらく日本全国で中心市街地が寂れて、どこの自治体の市長さんも中心市街地を何とかしようということで、限られた財政の中で何とかしようと考えているのだと思うのですけれども、ほとんどが上手くいっていない。私も色々なところへ見に行ったときに、みんな人任せなのですね。どちらかといえば、行政も、区画整理が終われば、そのうちには商店の方たちが一生懸命にやってくれるだろうと。例えば、商店の人は、行政が一生懸命に区画整理をしてくれて活性化してくれるだろう、という人任せなのだけれども、それはちょっと違うな、と。やはりソフトという部分で、行政が上からあれやってくれこれやってくれと言っても、人は絶対に動かないと思うし、先ほども大人が子どもになっていると言いましたけれども、好きな人が好きな人と逢って、またそこから輪が広がって行って、もっと違う化学反応が起こるんだろうな、と思っているし、では逆に、一緒に楽しむものは楽しくやって、悲しいものは悲しく、という同じ気持ちを共有していきたいなとつくづく思っています。監督の前では嘘をつけないですね。全部見透かされているようで(笑)。監督とお話しをしていると、すっと自分を受け入れられて、楽しく思っています。」

長岡百花繚乱の紀~『深谷シネマ・トークイベント』 レポート①
(賑わいを魅せる中庭)

(りょう)

つづく


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2013年01月07日 Posted byひがしざわ  at 08:00 │Comments(0)未来に紡ぐ

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