長岡百花繚乱の紀~『うえだ城下町映画祭・親子トーク』①

 今日1月15日は、昔の成人の日。
 新成人の皆さま、おめでとうございます☆
 りょうにとっては、かなり昔のことで、懐かしいです(笑)
 全国的に雪化粧の成人式となりましたが、未来という真っ白なキャンバスに、これから皆さんで様々な色を画いていたただければと想います。

 先日、2012年のキネマ旬報ベストテンが発表されましたね。皆さんの予想とはいかがでしたか。昨年、りょうが観た作品からは、10作品が選出されていました。
 そして、蓮佛美沙子さんも受賞した、新人賞には、この転校生日記でも何度かご紹介している『BUNGO~ささやかな欲望』にも出演をされていた、橋本愛さんと三浦貴大さんが受賞されました。日本の映画人にとって、最も価値が高いと評される映画賞の受賞は、嬉しいお知らせですね。

 また、12日(土)から、長野市では松竹相生座・ロキシーさんで上映されている『渾身 KON-SHIN』は、こちらも転校生日記で紹介をさせていただいたことがある『うん、何?』の錦織良成監督による島根県ご当地シネマ・トリロジーの三部作目。年末のブログで、昨年りょうが印象に残った2012年の作品としては名前をあげませんでしたが、それは、本公開ではなく東京国際映画祭の招待作品として鑑賞したものだったから。奇しくも平成25年は、伊勢神宮で20年に1度の式年遷宮が行われる年。日本古来に伝わる古典大相撲を題材とした心温まるとてもステキな作品ですので、2013年映画初めの1本として、ぜひ多くの皆さんにご覧いただければ幸いです。ヒロイン役の伊藤歩さんは、大林組出身でもありますね。

 ロキシーさんでの上映スケジュールは、こちらから

 さて、先日の深谷シネマレポートに続いて、新春対談の第二段ではありませんが、本日からは、昨年11月に開催された第16回うえだ城下町映画祭における大林宣彦監督と大林千茱萸さんのお二人によるトークショーの模様をご紹介させていただきます。
 上田のフィルムコミッションと言えば、先日の深谷と同様に、数多の映画人から高い評価を得ています。“映画のまち”としての高い評価は、どこから来ているのか。今回もまた、その秘密を探る大変興味深いトーク内容となりました。

長岡百花繚乱の紀~『うえだ城下町映画祭・親子トーク』①

 うえだ城下町映画祭について、簡単に紹介させていただくと、

 『上田では大正時代から映画の撮影が行われ、現在までその関わりが脈々と続いています。当映画祭では、上田ロケ作品をはじめとする日本映画の上映、映画関係者のゲストトーク、人材の発掘を目的とした自主制作映画コンテストなどを行うことで、映画関係者と市民の交流や、映像に携わる人材の育成を図り、上田地域における映画を中心とした映像文化の振興をさらに促します。映画祭16回目となる今年は、上田でいくつかの映画を撮影されている大林宣彦監督作品を特集、また、監督とお嬢さまで映画感想家の大林千茱萸さんをお迎えしてトークショーもおこないます。(映画祭公式ホームページより)』

 昨年、11月10日と11日の2日間開催されたうえだ城下町映画祭、初日は『大林宣彦監督作品特集』と題して、大林宣彦監督の商業映画デビュー作となった『HOUSE ハウス』、上田で撮影が行われた『淀川長治物語・神戸篇 サイナラ』、そして、監督の最新作で長野県内ではこれが初上映となる『この空の花~長岡花火物語』の上映が行われ、また、翌日は、大林宣彦監督作品ゆかりのロケ地めぐりも行われ、まさに隅から隅まで、ずず、ずいーっと大林監督の歴史を感じることができる映画祭となりました。
 『淀川長治物語・神戸篇 サイナラ』では、劇中の神戸駅も神戸の街並みも、上田市内の建物を利用してのロケだったそうです。

 開会の挨拶に立たれたうえだ城下町映画祭実行委員会委員長の品田雄吉さんは、
 「本日は御来場いただきまして、誠にありがとうございます。今年は、大林監督をゲストにお迎えし、1日目は監督作品の特集を行います。また、関連イベントとして行う「自主制作映画コンテスト」は、記念すべき10回目を迎えました。審査員を初回から務めさせていただいている大林千茱萸さんは大林監督の御息女で、ゲストトークでは親子対談が実現いたします。監督の最新作『この空の花~長岡花火物語』の上映を前に、映画製作の興味深いお話が聞かれることと思います。そして、2日目は近年の話題作を中心に上映し、市内ロケ地めぐりでは大林監督作品のロケ地を御案内いたします。ところで今年9月、映画関係者にも非常にショッキングな出来事が起きました。大正時代に建築された建物で、映画、ドラマなどの数々のロケ地となった浦里小学校の木造校舎が、全焼する不運に見舞われたのです。実行委員会でも急遽、浦里小学校で撮影された『淀川長治物語・神戸篇 サイナラ』の上映を決め、数々のロケが行われた様子をパネル展示することといたしました。多くの名作を生みだした浦里小学校と、温かくロケを受け入れてくれた地域の皆様への感謝の気持ちを、映画祭を通じてお伝えできれば幸いです。「ロケのまち上田」が、更に魅力あるまちとなることを願うとともに、開催にあたり御協賛・御後援いただいた皆様、並びに御協力をいただいた皆様に心より感謝申し上げ御挨拶とさせていただきます。」とご挨拶をされていました。

 
 数多くの映画祭で、実行委員長や顧問をされているという品田さん。夕張ファンタスティック映画祭を例に出されながら、「続けていくことが一番大変だけれども、映画祭は続けていくことに意味がある」という言葉が、とても印象的でした。

長岡百花繚乱の紀~『うえだ城下町映画祭・親子トーク』①
(「全てのモノが永遠にある訳ではないので、ひとつの時代の移ろいが生みだしたことなのかもしれませんが、『理由』などの大林監督作品を初め、数多くの映画作品のロケ地となった『浦里小学校』が焼失してしまったことは、返す返すも残念に思います」と語る品田氏)

(りょう)

つづく


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2013年01月15日 Posted byひがしざわ  at 08:00 │Comments(0)未来に紡ぐ

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