長岡百花繚乱の紀~映画『この空の花』公開初日レポート②
それでは、物語を初日舞台挨拶の模様に戻すことにしましょう。
本編2時間40分間の長岡ワンダーランドの世界への映画の船旅が終わり、興奮覚めやまない会場からは、満開の拍手の花が咲く中、大林宣彦監督、遠藤玲子役の松雪泰子さん、片山健一役の髙嶋政宏さん、元木花役の猪俣南さんの4人が登壇されます。
レポートの中で、ロケ地の写真もいくつかご紹介していきますね。
登壇される際には、純白のスクリーンに向かって、“アイ・ラブ・ユー”のサインを贈る大林監督。監督の「ただいま」のひと言に、劇場内からの「お帰りなさい!」の声から始まった舞台挨拶は、まずは、4人からひと言ずつ頂戴しました。
(エキストラ参加者に配付された、記念の“アイ・ラブ・ユー”ピンズ)
○ 松雪泰子さん
「今日は初日にありがとうございます。観てくださった皆さんの熱気が、まだこの空間に残っている感じで、凄く興奮しています。」
○ 髙嶋政宏さん
「こんにちは、髙嶋政宏です。この映画を通じて、長岡は僕の第二の故郷になってしまいました。今日は戻って来られて最高に嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。」
○ 猪俣南さん
「今回、映画に初めて出演させていただきました猪俣南と申します。今日は、撮影を終えてから何か月かぶりにこの長岡に戻って来られて、本当に嬉しいです。今日はありがとうございました。」
いつもとは違う雰囲気のステージに、少し緊張気味の猪俣さんです。
○ 大林宣彦監督
「昨日の東京は、もう春の陽射しで、満開の桜に見送られて、新幹線に乗りました。国境の長いトンネルを越えて、今朝はホテルの窓から見事な雪を見ました。レストランに降りると「この雪は、長岡風の歓迎の雪なのです」と言われました。そして、ブログを見ていたら「この雪もまた、空に咲く花ですね」という言葉を見つけ、とても感動しました。普通は、どちらに伺っても、こういうことがあると「生憎の雨」となるのですが、ここでは「生憎」ではなくて「歓迎」であったり、「空に咲く花」だと言うのですね。実は、雪と一緒に暮らしているから、このように言えるのですね。この「生憎」を「恵み」に変える力が、文化の力だし、その心が魂なのですね。今度はまた、長岡の冬の魂を映画にしたいなぁ、と今日はそんな気持ちです。」
思わぬ続編の話も飛び出し、すかさず「監督には、また長岡に何度か足を運んでいただけるということですね。」と返したのは、この日の司会進行役、長岡まつり協議会実行委員長の藤井さんです。
また、続けて、大林監督からは、映画の完成にあたり、長岡市民へのメッセージとして、
「皆さんには、いま映画をご覧いただきましたが、金太郎飴はどこを切っても金太郎飴ですが、この映画は、どこを切っても長岡魂なのですね。そして実は、この映画を創ったちょうど去年の今頃、山古志の麓でこのシナリオを描いているところだったのですが、去年の3月11日、日本中の我々表現者は、何を表現したら良いのか分からなくなって、もう心の中のスクリーンが真っ白になっていたのです。その時に、唯一表現をしていた人たちがいましたね。それは、東日本の被災地の方たちです。ご自身が一番辛くて苦しいのに、「私よりもまだ苦しい人がいるから」と、愚痴は言わないで他人を思いやる。そして、たくさんの支援を受けて、それに恩返しをするためにこの里を復興させます、と。これこそが正に、日本人の美しい姿を私たちに表現してくださって、世界中の人が感動しましたし、私たち日本人も、「ああ、これが本当の日本の美しさだな」と思ったものです。そして、そのときの私は、この長岡の花火に込められた映画のシナリオをほとんど書き上げていたのですが、この映画こそは、今年、いま創っていかなくてはと想い、これからの日本を再生するヒントが、この長岡魂、この花火の物語の中にあると意を起こして、この映画を撮ろうと思い立ちました。この映画のことを日本中の人が、そして世界中の人が、見つめてくれています。日本がこれから美しい人間的な復興を遂げるためには、正にこの映画に込められた、物や金だけじゃない、効率だけじゃない、本当にこの古里を愛して、この古里を穏やかな里にしようという若い人たちを育てることこそが、復興再生だと、そういうことを、世界中の人たちが見守ってくれています。だから、この映画を世界中に発信する、その原動力として、この長岡の映画館の、この長岡の観客の皆さんの熱さが、日本中、世界中の観客の皆さんに伝わって行きますので、どうか皆さんも観客ではなく、この長岡魂を発信する仲間として、一緒に作品を送って、育ててもらえたらと思います。本当に皆さんおめでとうございます。ありがとうございました。」
とのお言葉をいただきました。
(T・ジョイ長岡劇場内には、ロケの模様を紹介した特設ブースも)
(りょう)
つづく
本編2時間40分間の長岡ワンダーランドの世界への映画の船旅が終わり、興奮覚めやまない会場からは、満開の拍手の花が咲く中、大林宣彦監督、遠藤玲子役の松雪泰子さん、片山健一役の髙嶋政宏さん、元木花役の猪俣南さんの4人が登壇されます。
レポートの中で、ロケ地の写真もいくつかご紹介していきますね。
登壇される際には、純白のスクリーンに向かって、“アイ・ラブ・ユー”のサインを贈る大林監督。監督の「ただいま」のひと言に、劇場内からの「お帰りなさい!」の声から始まった舞台挨拶は、まずは、4人からひと言ずつ頂戴しました。
(エキストラ参加者に配付された、記念の“アイ・ラブ・ユー”ピンズ)
○ 松雪泰子さん
「今日は初日にありがとうございます。観てくださった皆さんの熱気が、まだこの空間に残っている感じで、凄く興奮しています。」
○ 髙嶋政宏さん
「こんにちは、髙嶋政宏です。この映画を通じて、長岡は僕の第二の故郷になってしまいました。今日は戻って来られて最高に嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。」
○ 猪俣南さん
「今回、映画に初めて出演させていただきました猪俣南と申します。今日は、撮影を終えてから何か月かぶりにこの長岡に戻って来られて、本当に嬉しいです。今日はありがとうございました。」
いつもとは違う雰囲気のステージに、少し緊張気味の猪俣さんです。
○ 大林宣彦監督
「昨日の東京は、もう春の陽射しで、満開の桜に見送られて、新幹線に乗りました。国境の長いトンネルを越えて、今朝はホテルの窓から見事な雪を見ました。レストランに降りると「この雪は、長岡風の歓迎の雪なのです」と言われました。そして、ブログを見ていたら「この雪もまた、空に咲く花ですね」という言葉を見つけ、とても感動しました。普通は、どちらに伺っても、こういうことがあると「生憎の雨」となるのですが、ここでは「生憎」ではなくて「歓迎」であったり、「空に咲く花」だと言うのですね。実は、雪と一緒に暮らしているから、このように言えるのですね。この「生憎」を「恵み」に変える力が、文化の力だし、その心が魂なのですね。今度はまた、長岡の冬の魂を映画にしたいなぁ、と今日はそんな気持ちです。」
思わぬ続編の話も飛び出し、すかさず「監督には、また長岡に何度か足を運んでいただけるということですね。」と返したのは、この日の司会進行役、長岡まつり協議会実行委員長の藤井さんです。
また、続けて、大林監督からは、映画の完成にあたり、長岡市民へのメッセージとして、
「皆さんには、いま映画をご覧いただきましたが、金太郎飴はどこを切っても金太郎飴ですが、この映画は、どこを切っても長岡魂なのですね。そして実は、この映画を創ったちょうど去年の今頃、山古志の麓でこのシナリオを描いているところだったのですが、去年の3月11日、日本中の我々表現者は、何を表現したら良いのか分からなくなって、もう心の中のスクリーンが真っ白になっていたのです。その時に、唯一表現をしていた人たちがいましたね。それは、東日本の被災地の方たちです。ご自身が一番辛くて苦しいのに、「私よりもまだ苦しい人がいるから」と、愚痴は言わないで他人を思いやる。そして、たくさんの支援を受けて、それに恩返しをするためにこの里を復興させます、と。これこそが正に、日本人の美しい姿を私たちに表現してくださって、世界中の人が感動しましたし、私たち日本人も、「ああ、これが本当の日本の美しさだな」と思ったものです。そして、そのときの私は、この長岡の花火に込められた映画のシナリオをほとんど書き上げていたのですが、この映画こそは、今年、いま創っていかなくてはと想い、これからの日本を再生するヒントが、この長岡魂、この花火の物語の中にあると意を起こして、この映画を撮ろうと思い立ちました。この映画のことを日本中の人が、そして世界中の人が、見つめてくれています。日本がこれから美しい人間的な復興を遂げるためには、正にこの映画に込められた、物や金だけじゃない、効率だけじゃない、本当にこの古里を愛して、この古里を穏やかな里にしようという若い人たちを育てることこそが、復興再生だと、そういうことを、世界中の人たちが見守ってくれています。だから、この映画を世界中に発信する、その原動力として、この長岡の映画館の、この長岡の観客の皆さんの熱さが、日本中、世界中の観客の皆さんに伝わって行きますので、どうか皆さんも観客ではなく、この長岡魂を発信する仲間として、一緒に作品を送って、育ててもらえたらと思います。本当に皆さんおめでとうございます。ありがとうございました。」
とのお言葉をいただきました。
(T・ジョイ長岡劇場内には、ロケの模様を紹介した特設ブースも)
(りょう)
つづく
高田世界館さんにて映画『転校生』上映
『野のなななのか』TAMA映画賞・最優秀作品賞受賞!
エキストラ虎の巻
おめでとう☆彡
映画『月とキャベツ』上映&トークイベント開催決定!
銀映館ふたたび~世界館で『シグナル-月曜日のルカ』上映!
『野のなななのか』TAMA映画賞・最優秀作品賞受賞!
エキストラ虎の巻
おめでとう☆彡
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2012年04月27日 Posted byひがしざわ at 08:00 │Comments(0) │未来に紡ぐ
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