「立川志らくのシネマ落語 ~特別篇~」 前編
尾道で花火を満喫した週末があけ、7/28(月)の夜、
先日「あした 愛の名言集」を上演していた
新宿・紀伊国屋ホール「立川志らくのシネマ落語~特別篇~」に出かけてまいりました。

開演時間には客席は満員。
太鼓の音が、これから始まる落語への期待を高めます。。。
(以下、本日の記事ここから最後まで、および、明日の後半の記事、
「☆☆☆」より前にはネタバレが含まれています。落語はサゲ・オチが一番の肝。
そこだけは書きませんが、あらすじなどあまり知りたくない方は、
どうぞ「☆☆☆」からお読みください^^。)
まず、前座として一門の立川志らべさんの語る「高砂や」。
長屋住まいの八五郎が婚礼の仲人を仰せつかり、
隠居の所に羽織袴を借りに。
仲人の心得を教えてもらい、
「仲人ともなればしまいに腹を見せなければならねえぞ。つまり謡(うたい)。
『高砂やこの浦舟に帆をあげて』ぐらいはやらなくてはいけない」と隠居にさとされる。
「ほんの頭だけうたえば後はご親類方がつけるから大丈夫」との隠居の言葉をたよりに、
「とうふ~」と、得意の物まねで練習開始、
近所の豆腐屋の売り声をもとにして、なんとか出だしだけはうたえるように。
婚礼なかばで「ここらでご祝儀をひとつ」と、
いきなり「とうふ~」と声の調子を試したあと「高砂」をひとくさり。
「あとはご親類方で」と言うと「親類一同不ちょうほうなので仲人さん続けてどうぞ」と言われ、
こんなはずじゃ、と八五郎は泣きっつら。
「高砂やこの浦舟に帆を下げて」
「下げちゃ、だめですよ」
「高砂やこの浦舟にまた上げて」
などとやっているうちとうとうどうしようもなくなって・・・という噺。
(サゲ:オチ、はぜひご自身お聞きになってください^^。それこそ落語の醍醐味です)
続いて、志らく師匠の3本立て。
この日がレギュラー出演していたTV番組の最終収録で、女子アナから花束などもらって、
にこっとされて思わずぽっとしたり涙してしまった話、
泣きながら演技したり語るやつぁろくなもんじゃない(いや、別にだれというわけじゃない、と。)、
でも自分も客席のお客さんや共演者が涙をみせているのを見るともらい泣きしてしまうのだ、など、
談志師匠譲りの毒をはきつつシャープな話題で客席を沸かせます。
先日の舞台「ふたり」でも、森口博子さんの誕生日にサプライズで皆でお祝いして泣かせたが、
案の定自分ももらい泣きして「あの2人アヤシイ」と言われてしまった、と^^;。
そしていよいよ本題へ。
古典落語「宿屋の富」「化け物つかい」シネマ落語「嵐が丘」。
バラエティに富んだ古典落語2つと、エミリ・ブロンテ原作の英国文学「嵐が丘」。
見事に江戸の話になっていて、しかも他の2つの噺と絶妙なリンクをしていて
思わず「巧いっ!」と膝を叩きました(昭和のリアクションですね。。。)
「宿屋の富」は、懐さびしく宿代をうかそうとたくらんだ一人の男、
宿屋の主人にお大尽のふり(使用人が屋敷に3000人、離れに行くのに地図がいり、
客人が迷って捜索に10日かかった、などと。)をしつつのホラ話。
話の流れでなけなしのお金(懐にあった最後の一分)で宿の主人から売れ残りの富くじを買う羽目に。
なにしろ「金持ちで金が減らず困っている」のだから、
「万一当たったらどうする?半分の五百両やるよ。」
と大口を叩き宿の主人をびっくりさせるが、いよいよ無一文に。
開き直り飲み食いしまくって翌日「今日三千両返すという大名を思いとどまらせにゆく」
などとまたホラをふいて宿を出る。
ぶつくさいいながら抽選会場の神社に行くと、欲と夢いっぱいの人たちであふれている。
と・・・なんと男、一等の千両が当たって!
思いもしなかったのでなかなか気づかない。
やっと気づいた男はすっかり舞い上がり、震えがきて宿に戻り布団にもぐりこんで寝込む。
あとから宿の主人も当たりを知って舞い上がり、
下駄のまま座敷に駆け込み、布団をひっぺがすが・・・。
「化け物つかい」は、人づかいが荒いから、
と普通の倍のお給金を出してもなかなか使用人がいつかない江戸は本所のとあるご隠居宅。
ある時ちょっと鈍くてとぼけた?杢助が住み込むことになった。
ついた早々「もっと早くこないから用事は済ませてしまった。
そうだ、薪を割って床下と天井を掃除、壁をキレイにしてどぶをさらい、向こう三軒も掃除をしろ、
終わったら品川までお使いに行き、「ついで」に千住に寄って・・・
今日はそのくらいで<骨休め>をしておけ」と。
ご隠居と杢助、変わり者同士うまがあったのか3年も長続きしたが、
突然暇をほしいと言い出す。ご隠居がいわくつきの化け物屋敷に引っ越すというのでいやだ、と。
引越しをしっかり手伝って暗くなる前にさっさといなくなる杢助。
夜になり屋敷にひとりきりのご隠居、
食後に読物なぞしていると急にぞぞ~っという背筋の寒気とともに胸が苦しくなり、
目の前に現れたのは一つ目小僧。
別に驚かず興味津々のご隠居、とうとう小僧に台所の片付けから風呂沸かし、
布団敷きから按摩まで家事をいいつけこき使い始め
「どうせ出てくるならもっと早く明るいうちにこい。
買い物などもしてもらいたいのだ。」
そんなうち、小僧は消えてしまう。
翌晩現れたのは大入道、翌々日はのっぺらぼうの女。
いずれに対しても同様に用事をいいつけこき使うご隠居、、今度はどんな化け物が?と楽しみに。
そして4日目、庭先にはげっそりやつれた狸が。口を開くと・・・。
後半へ続く
しげぞー
先日「あした 愛の名言集」を上演していた
新宿・紀伊国屋ホール「立川志らくのシネマ落語~特別篇~」に出かけてまいりました。
開演時間には客席は満員。
太鼓の音が、これから始まる落語への期待を高めます。。。
(以下、本日の記事ここから最後まで、および、明日の後半の記事、
「☆☆☆」より前にはネタバレが含まれています。落語はサゲ・オチが一番の肝。
そこだけは書きませんが、あらすじなどあまり知りたくない方は、
どうぞ「☆☆☆」からお読みください^^。)
まず、前座として一門の立川志らべさんの語る「高砂や」。
長屋住まいの八五郎が婚礼の仲人を仰せつかり、
隠居の所に羽織袴を借りに。
仲人の心得を教えてもらい、
「仲人ともなればしまいに腹を見せなければならねえぞ。つまり謡(うたい)。
『高砂やこの浦舟に帆をあげて』ぐらいはやらなくてはいけない」と隠居にさとされる。
「ほんの頭だけうたえば後はご親類方がつけるから大丈夫」との隠居の言葉をたよりに、
「とうふ~」と、得意の物まねで練習開始、
近所の豆腐屋の売り声をもとにして、なんとか出だしだけはうたえるように。
婚礼なかばで「ここらでご祝儀をひとつ」と、
いきなり「とうふ~」と声の調子を試したあと「高砂」をひとくさり。
「あとはご親類方で」と言うと「親類一同不ちょうほうなので仲人さん続けてどうぞ」と言われ、
こんなはずじゃ、と八五郎は泣きっつら。
「高砂やこの浦舟に帆を下げて」
「下げちゃ、だめですよ」
「高砂やこの浦舟にまた上げて」
などとやっているうちとうとうどうしようもなくなって・・・という噺。
(サゲ:オチ、はぜひご自身お聞きになってください^^。それこそ落語の醍醐味です)
続いて、志らく師匠の3本立て。
この日がレギュラー出演していたTV番組の最終収録で、女子アナから花束などもらって、
にこっとされて思わずぽっとしたり涙してしまった話、
泣きながら演技したり語るやつぁろくなもんじゃない(いや、別にだれというわけじゃない、と。)、
でも自分も客席のお客さんや共演者が涙をみせているのを見るともらい泣きしてしまうのだ、など、
談志師匠譲りの毒をはきつつシャープな話題で客席を沸かせます。
先日の舞台「ふたり」でも、森口博子さんの誕生日にサプライズで皆でお祝いして泣かせたが、
案の定自分ももらい泣きして「あの2人アヤシイ」と言われてしまった、と^^;。
そしていよいよ本題へ。
古典落語「宿屋の富」「化け物つかい」シネマ落語「嵐が丘」。
バラエティに富んだ古典落語2つと、エミリ・ブロンテ原作の英国文学「嵐が丘」。
見事に江戸の話になっていて、しかも他の2つの噺と絶妙なリンクをしていて
思わず「巧いっ!」と膝を叩きました(昭和のリアクションですね。。。)
「宿屋の富」は、懐さびしく宿代をうかそうとたくらんだ一人の男、
宿屋の主人にお大尽のふり(使用人が屋敷に3000人、離れに行くのに地図がいり、
客人が迷って捜索に10日かかった、などと。)をしつつのホラ話。
話の流れでなけなしのお金(懐にあった最後の一分)で宿の主人から売れ残りの富くじを買う羽目に。
なにしろ「金持ちで金が減らず困っている」のだから、
「万一当たったらどうする?半分の五百両やるよ。」
と大口を叩き宿の主人をびっくりさせるが、いよいよ無一文に。
開き直り飲み食いしまくって翌日「今日三千両返すという大名を思いとどまらせにゆく」
などとまたホラをふいて宿を出る。
ぶつくさいいながら抽選会場の神社に行くと、欲と夢いっぱいの人たちであふれている。
と・・・なんと男、一等の千両が当たって!
思いもしなかったのでなかなか気づかない。
やっと気づいた男はすっかり舞い上がり、震えがきて宿に戻り布団にもぐりこんで寝込む。
あとから宿の主人も当たりを知って舞い上がり、
下駄のまま座敷に駆け込み、布団をひっぺがすが・・・。
「化け物つかい」は、人づかいが荒いから、
と普通の倍のお給金を出してもなかなか使用人がいつかない江戸は本所のとあるご隠居宅。
ある時ちょっと鈍くてとぼけた?杢助が住み込むことになった。
ついた早々「もっと早くこないから用事は済ませてしまった。
そうだ、薪を割って床下と天井を掃除、壁をキレイにしてどぶをさらい、向こう三軒も掃除をしろ、
終わったら品川までお使いに行き、「ついで」に千住に寄って・・・
今日はそのくらいで<骨休め>をしておけ」と。
ご隠居と杢助、変わり者同士うまがあったのか3年も長続きしたが、
突然暇をほしいと言い出す。ご隠居がいわくつきの化け物屋敷に引っ越すというのでいやだ、と。
引越しをしっかり手伝って暗くなる前にさっさといなくなる杢助。
夜になり屋敷にひとりきりのご隠居、
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目の前に現れたのは一つ目小僧。
別に驚かず興味津々のご隠居、とうとう小僧に台所の片付けから風呂沸かし、
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「どうせ出てくるならもっと早く明るいうちにこい。
買い物などもしてもらいたいのだ。」
そんなうち、小僧は消えてしまう。
翌晩現れたのは大入道、翌々日はのっぺらぼうの女。
いずれに対しても同様に用事をいいつけこき使うご隠居、、今度はどんな化け物が?と楽しみに。
そして4日目、庭先にはげっそりやつれた狸が。口を開くと・・・。
後半へ続く
しげぞー
第25回高崎映画祭の授賞式
ららヨコハマ映画祭
ミューズ シネマ・セレクション 特別対談と落語の夜
2月17日...山村浩二自選傑作集他上映
2011年第25回高崎映画祭
アニメーションの世界 動く絵のコミュニケーション力
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2008年08月21日 Posted byひがしざわ at 08:00 │Comments(0) │各地映画祭巡り
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