おのみちまちあるき。。。第3話「建物博覧会?」 前篇

駅に降り立つと千光寺山南斜面に家々が張り付く風景が目に飛び込んできます。

おのみちまちあるき。。。第3話「建物博覧会?」 前篇

中世から江戸時代まで、石見銀山を含む日本海側との間の出雲街道と山陽道、
瀬戸内の海運が出会う交易の要として栄えてきた尾道、
時代ごとに文化や流行の最先端を反映した建物が数多く建てられました。

財を成した豪商たちは競って寺社に寄進し、
寺社の聖域として一般庶民が邸宅を建てることが許されなかった千光寺山の
南斜面などにもお茶屋や別荘を建てることが認められるようになり・・・。

物資と人の集まるところには繁華街ができ、お金も集まり、
「銀行」が近代かなり早い時期に設立されて石造りのモダンな店舗を構えたり、
斜面には地形を生かした風流な屋敷が建てられたりしました。

中には和室と洋間のあるハイカラな<文化住宅>も。
街を見下ろし風景の良い千光寺山南斜面は当時の高級住宅街「千光寺ヒルズ」だったのです。
最先端?の建物をいくつかご紹介しましょう。

艮神社脇にあるこちらのお屋敷、巨石を取り込んだ萱葺き屋根が印象的です。

おのみちまちあるき。。。第3話「建物博覧会?」 前篇

駅北口近く、三軒家町の通称<和製ガウディハウス>も斜面ならでは。
2階の窓をあけるとすぐ路地。規格の設計図では建てられません。
現地あわせ、現物あわせ。
大工さん・職人さんのセンスとアイデア、腕の結晶です。
「転校生」「さびしんぼう」そして「ふたり」と、ロケ地めぐりの定番です。

おのみちまちあるき。。。第3話「建物博覧会?」 前篇

西国寺の参道近く、「時をかける少女」の<芳山家>も手前は和風、奥は洋風な折衷型でしたね。

「ねえ、寝てたほうがいいんじゃないの?」

おのみちまちあるき。。。第3話「建物博覧会?」 前篇

駅近くの海岸通り。
道路の付替や護岸整備で海は少し遠ざかりましたが、懐かしい佇まいの旅館が残っています。
1898年(!)に営業を始めた「泰平旅館」さんは今も営業中です。
この一画には懐かしい感じの旅館やホテルが数軒。
リーズナブルに宿泊可能です。夏の夕方など尾道水道を抜ける潮風、心地よいでしょうね^^。

おのみちまちあるき。。。第3話「建物博覧会?」 前篇

公共の建物もモダンです。
尾道のメインストリート、本通り商店街中心にある建物は「尾道商業会議所」。
今やアーケードに組み込まれて全体が見えませんが、商業会議所創立30周年を記念して建てられ、
1971年まで使われていました。
現在建物は市立資料館となり、1階には尾道の歴史・文化的資料が展示されています。
2階には議場が残されこちらも見学可能です。
(ちなみにこの場所、江戸時代には奉行所。建物手前角に石碑が立っています^^。付近には当時の石垣も。)

おのみちまちあるき。。。第3話「建物博覧会?」 前篇

後篇に続く

しげぞー


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2008年11月24日 Posted byひがしざわ  at 08:00 │Comments(0)おのみちまちあるき

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