七瀬の土地を訪ねて⑥ ~鶴見線編~

「七瀬の土地を訪ねて」第6回目はJR鶴見線を紹介します。


(JR鶴見線)

ここで、毎回欠かさずドラマをご覧になられていた視聴者の皆さまには、
しなの鉄道以外にこんな電車が出てきたっけ?と
不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実は、第二回「危険な力」で七瀬が初めて
積極的に自分の未知能力を他人に見せつけるシーンが、
JR鶴見線国道駅高架下で撮影されているのです。


(国道駅入口)

通り魔:「なんで俺をつける。おい!」
七瀬「……あなたが、通り魔だから」
通り魔(心の声):「なんで、判った」
七瀬:「……私、判るの」
通り魔:「俺、喋ったか?」
七瀬:「喋ってないわ」
通り魔(心の声):「こいつ、どうして判るんだ」
七瀬:「こいつ、どうして判るんだ」
通り魔(心の声):「聞こえるのか、考えてることが」
七瀬:「そう、聞こえるの、考えてることが」
通り魔(心の声):「バケモノか」
七瀬:「バケモノかもしれない」
通り魔:「-」

連続殺人犯を追い詰める七瀬の鬼気迫る姿に、
背筋がゾクッとされた方も多かったのではないでしょうか。


(国道駅構内)

思わずナイフを抜く、通り魔犯。
まさに男がナイフを振り下ろそうとした刹那、その手を後ろから握る高村刑事。


七瀬が犯人に身体を押さえつけられた壁、そして高村刑事が犯人を確保した場面は、
国道駅を抜けた鶴見線の高架橋下にあります。

国道駅高架下は戦前の駅開業当時の雰囲気が色濃く残っている貴重な場所であるため、
映画やテレビドラマのロケに数多く使用されているそうです。



さて、JR鶴見線は首都圏を走る路線の中でも、非常に特色のある路線です。
海芝浦駅は、東芝京浜事業所敷地内にある東芝社員専用の駅のため、
一般客がホームから外に出ることができない駅として有名ですが、
ホーム自体が東京湾を眺める絶景スポットとしても知られています。
また、かつて武蔵白石駅~大川駅間には、旧型国電と呼ばれたリベットゴツゴツの
茶色いクモハ12形が1996年まで現役で走っていました。
そして、昭和駅では昭和最後の日、入場切符を買う人の列が絶えなかったとのことです。

喧噪な首都圏のすぐそばで時間がゆっくりと流れている鶴見線、
ぜひちょっとした癒やしに訪れてみるのはいかがでしょうか。



【JR鶴見線】
総延長9.7キロで、鶴見~扇町間の本線と海芝浦支線、大川支線の3線からなる。
総駅数は13。
大正15年3月に私鉄の鶴見臨海鉄道として開業。
鶴見臨港鉄道の開業当時、この路線は埋立地上にあり、沿線には地名が存在しなかったため、
鶴見線の駅のほとんどは、現在に至るまで実業家などの名前や企業名など
周辺地区から取られた名前が付けられている。
いまも沿線は工業地帯であり、利用者の大部分が工場の従業員である。
そのため、工場通勤客輸送に特化したダイヤが組まれている。
前述のクモハ12形などの戦前の旧型国電や
新型通勤電車と呼ばれた103系などが比較的最後まで走り、
さながら首都圏のローカル路線的存在を醸し出していたが、
現在は205系1100番台が使用されている。
が、これもかつて山手線・埼京線で使用されていた車両のおさがりを改造したものである。

りょう  


2009年08月14日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(4)未来に紡ぐ