おのみちまちあるき。。。第29話「尾道最古の。。。」

おのみちまちあるき。。。第29話「尾道最古の。。。」

千光寺道の石段脇に、子供たちの黄色い声が絶えない赤い屋根の建物があります。
石段左側が元・出雲屋敷、右側が天寧寺の寺領、
敷地であったことは前にご紹介しました。

ここは「尾道幼稚園」、尾道最古の幼稚園です。
もともと天寧寺の敷地内に造られたのですから、
お寺が何らかのかたちで関係していたのでしょうか。
(教会やお寺の境内に幼稚園があるなど、子供たちの面倒をみたり
教育の場として寺社が携わるケースは洋の東西を問わず多く見られますね。)



歴史があるだけに、卒園者の中には尾道出身の有名人も数多くおられます。
最近では・・・エキゾチックな顔立ちのあの元キャスター女性タレントさんもここのご出身^^。
建物の前には子供たちの遊ぶ園庭がありますが、塀にこんな窓があいています。
柵がなんともオシャレです。文字になっているのがお分かりですか??










「尾」「道」「幼」「稚」「園」「運」「動」「場」。

漢字をデザインした柵は、当時としてはハイカラでオシャレな遊び心だったのでしょう。
(同様なのが東京・浅草の地下鉄銀座線「浅草」駅、
吾妻橋出口で目にすることができます。
「地下鉄出入口」の6文字がデザインされた柵は、
映画「異人たちとの夏」で、主人公がかつて暮らした
浅草を数年ぶりに訪ねるシーンに登場しました^^)
ここも東洋初の地下鉄・銀座線、1927年の開通当初からあった歴史ある駅です。




しげぞー  


2009年04月10日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

第6回長野灯明まつりと七福神めぐり 後篇

六番:西宮神社【恵比寿】
毎年1月と11月には、えびす講のお祭りが盛大に行われています。
この日、本殿にはたくさんの恵比寿像が祀られていました。


(西宮神社)


(恵比寿像)

七番:世尊院釈迦堂【毘沙門天】
国の重要文化財でもある釈迦涅槃像の銅像が祀られています。
釈迦涅槃像は、善光寺では本堂の御本尊に次いで尊い仏様とされているそうです。
釈迦入滅の姿を表したこの等身大の銅像は、重さ約500kgもあり、日本で唯一のものです。
このほか、七福神である毘沙門天像をはじめ、不動明王や摩利支天像など、
川中島の合戦で登場する上杉謙信・武田信玄・山本勘助それぞれゆかりの像が
一同に安置されている珍しいお寺でもあります。


(世尊院釈迦堂)

七福神めぐりの後は、世尊院釈迦堂2階にて、『歴史の町長野を紡ぐ会』様による、
「善光寺で迷子になったお話し」・「釣鐘のおはなし」・「幽霊の絵馬」の
3本の紙芝居が披露されました。


(紙芝居)

昨年の路地サミットレポートでも紹介した『歴史の町長野を紡ぐ会』様の「七めぐり」。
遡ること江戸時代、善光寺周辺には
「善光寺七名所」(寺、社、橋、池、清水、塚、小路)もあったそうです。

『歴史の町長野を紡ぐ会』様では、4月からの善光寺御開帳に合わせて、
様々なまちめぐりを企画されています。
善光寺本堂だけでなく、門前町を歩き善光寺との縁起を知ることで、
旅もまたより一層思い出深いものとなることでしょう。
旅とは本来、「その土地の暮らしを観て・触れて・感じる」こと。
善光寺御開帳と併せて様々なイベントにもぜひご参加くださいませ。
詳細はこちらから。

歴史のまち長野を紡ぐ会様
善光寺御開帳中の門前町ガイドツアー  ←詳しくはこちらをクリック下さい。

七福神めぐりに先立ち久々に訪れた松代の「さびしらの水場(清滝)」。
氷に包まれた木の枝がとても神秘的でした。



りょう  


2009年04月09日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(2)未来に紡ぐ

第6回長野灯明まつりと七福神めぐり 中篇

一番:かるかや山西光寺【寿老人】
刈萱道心と石童丸の伝説と、その「絵解き」でも有名です。


(かるかや山西光寺)


(寿老人)

二番:大国主神社【大黒天】


(大国主神社)

昭和通りの西の先、旭山の手前には、
お椀をひっくり返したような形の大黒山を望むことができます。
室町時代には、山頂にお城も築かれていました。
長野県内のなかで、神社として大黒様を祀っているのはここだけだそうです。


(大黒山を望む)

三番:秋葉神社【福禄寿】
境内には、源頼朝が善光寺参拝した折ゆかりの十念寺や大仏堂もあります。
秋葉神社の梁の彫り物にもぜひ注目して見てください。


(秋葉神社)

四番:往生院【弁才天】
かつて善光寺本堂が消失した際、ここに御本尊が仮安置されました。
この仮堂のことを「権堂」と呼んだため、付近の地名の起こりともなったお寺です。


(往生院)

五番:御本陳藤屋【布袋】
こちらの布袋像は、一般のお店の中に安置されています。
戦艦大和最後の艦長有賀幸作中将の生家に伝わったものだそうです。


(御本陳藤屋)


(布袋像)

続く

りょう  


2009年04月08日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)未来に紡ぐ

第6回長野灯明まつりと七福神めぐり 前篇

2月7日(土)から15日(日)にかけて開催された
第6回「長野灯明まつり」。
8日(日)と15日(日)には、共催企画として、『歴史の町長野を紡ぐ会』様による
「善光寺表参道語り部とゆく七福神めぐり」も催されました。


(灯明まつりでの善光寺本堂)

そこで、りょうも8日(土)の回に参加させていただいたので、
本日は遅ればせながらそのレポートをお届けしたいと思います。

出発時間の15時半前には、集合場所となっている
JR長野駅自由通路在来線改札口前には、大勢の参加希望者で溢れていました。
紡ぐ会の方も、「こんなに集まったのは初めて」と大変喜ばれていました。



さて、この日の「七福神めぐり」がここ長野駅からスタートするのには理由があります。
実は、長野駅舎は善光寺からちょうど十八丁(1丁は109メートル)の位置に建てられているのです。
阿弥陀如来さまの建てられた四十八の本願のなかでも、第十八願は王本願と呼ばれ、
十念を称えた人はすべて救って下さるという願です。
そこでこの十八願にちなみ、善光寺から十八丁の場所に駅舎を建築したと伝えられています。
新幹線改札口を出てすぐ左手に、十八丁碑があります。


(十八丁碑)

駅から善光寺へと続く表参道には、十七、十六、十五…と、丁石が建てられています。
駅から歩いて善光寺までお参りする際には、ぜひ注目してみてください。
ちなみに、二丁と一丁は善光寺境内にあたるため、碑は建てられていないそうです。


(丁石)

出発時刻の15時30分、一行は『歴史の町長野を紡ぐ会』の紫色の旗を先頭に、
長野駅を出発します。
ここから先、七福神めぐりの詳細については、ぜひ読者の皆さまには、
『歴史の町長野を紡ぐ会』様発行のガイドブック「善光寺表参道七めぐり」をお手にとっていただいて、
実際に門前町を歩いていただきたいと思いますので、
簡単な紹介のみに留めさせていただきますね。


(写真:223609)

続く

りょう  


2009年04月07日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)未来に紡ぐ

おのみちまちあるき。。。第28話「出雲屋敷。」

先回もご紹介したとおり、千光寺山南斜面には松江藩の役人の宿泊所だったといわれる
通称「出雲屋敷」が広い敷地を占めておりました。
明治以降「出雲屋敷」がなくなった後、豪商・地元の名士の方々などが
別荘を次々に建てたわけです。

千光寺新道の桜、石垣に勝るとも劣らない見事さです。
自然と人智、どちらも。。。




石段をのぼり「暗夜行路」の四辻から横(東)方向に路地が伸び、
2代目の千光寺道までつながっています。

この道も映画によく登場します。
「転校生」でカズオが自転車で疾走し、
「あの夏の日」では大井家がこの途中にある(文学記念堂)との設定で、
マドンナ・ミカリの胸ポケットに首尾よく弥勒さまの小指を入れた賢司郎おじいちゃんが
「夢のまきまきに~♪」と踊っていたのも、この路地です。




千光寺道の元・看護士寮すぐ上、路地を入った奥まったところに出雲屋敷の塀と門が
ひっそり残されています。




出雲屋敷あとに造られた数々の別荘には、文化人のたしなみとして木々が植えられ、
お茶室なども造られました。
お茶屋「帆雨亭」さんは、かつての庭や離れのお茶室を生かした喫茶店として営業中です。
かつて豪商たちが楽しんだ風景をリーズナブルに味わうことができます。
桜の季節は特に最高です♪




帆雨亭さんのお茶室は、室町、安土桃山時代から続く
伝統的な茶道のお茶室とは少々趣が違います。
(伝統的なお茶室ももちろん沢山あります。
防地口の爽籟軒庭園や浄土寺の国重要文化財・露滴庵など。)

こちらのお茶室は明治後期に賓客接待のため建てられたとのこと。
その賓客とは近代日本の基盤整備を委嘱された外国人(いわゆるお雇い外国人)で、
畳に正座ではなく腰掛け式のお手前でもてなしたそうです。
尾道に文明開化の名残が現存しているというのにもびっくりです^^。

しげぞー  


2009年04月06日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

深谷シネマ〈チネ・フェリーチェ〉 にて大林監督トークショー!

『深谷シネマ〈チネ・フェリーチェ〉』 さんにて
本日から始まる大林監督の最新作「その日のまえに」。
初日に合わせて大林監督のトークショーが開催されます。
申し込み制ということなので詳しくは直接
『深谷シネマ〈チネ・フェリーチェ〉』 さん ←詳しくはこちらをクリック下さい☆
へお問合せ下さい。

◆4/5(日) 16:00~鑑賞&トークショー申込み方法◆
● 料金 ¥1500 (映画、トークショー込み)
● 申込み方法 お電話048-551-4592 
もしくは受付にてお申込み下さい。若干ですがまだ席に余裕がございます。

とHPには記載されていました。

この映画館さんもまちなかの映画館の灯を消さないよう、
深谷市で30数年ぶりに復活された『街の映画館』さんだそう。
NPO法人市民シアター・エフさんが運営されてます。

  


2009年04月05日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(5)映画 大林宣彦監督 長野

小林雄次さんのサイン会!

先日ご紹介した長野市出身の気鋭の脚本家、小林雄次さんの本の
出版記念会、待望の長野市凱旋です。

以下案内を転記させて頂きます。

-『脚本家という生き方』(信濃毎日新聞社刊)出版記念
 長野市出身小林雄次氏トーク
  &「ウルトラマンマックス・第22話『胡蝶の夢』」上映会開催。

小林雄次脚本によるウルトラマンの上映の他、 サイン会もいたします。

4月11日(土) 15時~16時半
会場:平安堂長野店(長野駅善光寺口前)のカフェぺえじ(3階)
参加費:500円
 
お申し込み・お問い合わせは、カフェ「ぺえじ」長野店
TEL026-228-8462まで

3/21には新宿ロフトプラスワンで多くの監督をお迎えした熱いイベントがあったそうで
ひがしざわも近くだったら駆けつけられたのですが。。。

詳しくは
小林雄次さんのブログ
小林雄次の星座泥棒―小林雄次の身辺雑記- ←こちらをクリック下さい☆


   小林雄次著 “脚本家という生き方”
   信濃毎日新聞社刊
  


2009年04月04日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(2)映画関連

おのみちまちあるき…第27話 千光寺参道変遷。その3 後篇

おのみちまちあるき。。。第27話
「千光寺参道変遷。その3。<千光寺新道>」後篇

想像するに、千光寺道は確かにお寺の正面かつ海運の
中心である住吉浜の正面でした。
しかし、鉄道(山陽鉄道)の開通で時代とともに
町の中心が徐々に駅がある西寄りに移り始め、
千光寺道は町の「東寄り」になっていました。
駅や町の新しい中心から近いところに参詣路を、
と思っても不思議ではありません。

新道を上がりきるあたりで、初代の旧道と合流します。
写真の左側が新道、右から来るのが旧道です。



そしてもう1つ。
新道を上がりきったところには、千光寺山が「共楽遊園」として
大いに賑わっていたころ営業していた
「多門亭」というお茶屋さんがあります。
上の写真で左側にちらっと映っています。

今では閉鎖されてしまいましたが、
お座敷?の丸窓など繁盛していた面影を感じさせる立派な木造建築です。
ロープウエイもない時代、この御茶屋さんへ
参拝客(と観光客)を誘致するメインルートとして造られた、ということもあるのではないでしょうか。
千光寺道1本ではのぼりくだりの人で混雑するので、2本のルートを多門亭の両側に設けたと。
(栃木県の日光に、のぼりくだり2本のいろは坂を用意したように)

新道の頂上に「多門亭」がありますが、坂の下、正面にあたる渡し場通りの
商店街には同じ屋号の電器店「タモン電気商会」さんが今でも営業中です。

坂道沿いに、フシギなコンクリの出っ張りがありました。これは何でしょう???
(何かを載せていた台なのか、はたまた登山で疲れた方用のベンチ??^^)



しげぞー  


2009年04月03日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

おのみちまちあるき…第27話 千光寺参道変遷その3。 前篇

おのみちまちあるき。。。第27話
「千光寺参道変遷。その3。<千光寺新道>」前篇

時代とともに作りかえられた千光寺へのアプローチ。
斜めでなだらかな旧道、ショートカットながら急な千光寺道、
そして最後にできたのが、この坂道。



志賀直哉旧居も近く、「暗夜行路」の四辻とも呼ばれます。
「転校生」の通学路、「あの夏の日」のラジオ体操会場でもありました。
尾道の観光パンフレットにも、代表的な坂道の風景として表紙に使われています。

1番新しく作られた千光寺への道ということで、
その名もずばり「千光寺新道」と名づけられています。
豪商の天野春吉という方が私財を投じて造成した道です。

新道右手には高さ約15メートル、長さ約40メートル、
お城にもここまで立派なものはないというほど、
石の町尾道を代表する見事な石垣がそびえています。
天野丈が、大正始めに千光寺山から岩を切り出し構築させたものだそうです。






1代前の千光寺道同様、石段が続きますが、比較的単調だったあちらと比べると、
麓から中腹、更に上のほうと、緩急もついて石段のバラエティが豊富です。

なぜ3本目を造ったのでしょう?
急傾斜ぶりは2代目とさほど変わりません。

続く

しげぞー  


2009年04月02日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)おのみちまちあるき

アフター・路地サミット 開催!

昨年10/25-26日に実施された
歴史と文化を巡る路地観光“全国路地サミット2008in長野”。
善光寺界隈~松代篇。

このブログでもりょうさまにレポしていただき、路地から見つめた長野の暮らし、
まちの文化の豊かさをご改めて発見致しました。

そして今週末アフター・路地サミットとして参加者が再び集まり、
“全国路地サミット2008in長野 その後”として懇談会、及び交流会が催されます。

内容は

4月4日(土) 14:00~16:30
会場  長野市生涯学習センター TOIGO 3F(長野市問御所町)
第3学習室(定員50名)

「路地からのまちづくり・まち歩きへの提案~全国路地サミットその後」

交流会
4月4日(土) 18:00~
会場  ごんべい(長野市西鶴賀1473  TEL026-233-1188)

会費  3,400円(飲み物別)

4月5日(日) 10:30~12:30
会場  山寺常山邸(松代竹山町)

「松代の路地を活かしたまちづくり~全国路地サミットその後」

お申し込み、問い合わせ先は

ISHIKAWA地域文化企画室様まで
TEL 026-269-6161 
FAX 026-269-6166  
*参加希望の方は4月2日までに、お申し込みをお願い致します。

春のまちあるきシーズンの最初に是非ご参加下さいませ。

  


2009年04月01日 Posted by ひがしざわ  at 08:00Comments(0)まち巡り